実兄
じっけい
名詞
標準
biological older brother
文例 · 用例
宮子は二十二の歳に、女専を卒業すると西洞院の骨董商へ嫁いだが、生れつき我儘なのと、新しい教育を受けていたために、古い因習の殻に閉じこもっている余りにも京都風の家風にいたたまれず、一年たたぬうちに、到頭婚家を飛び出して、実兄の小郷虎吉の下鴨の家へ、出戻り娘となって転がり込んだのである。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
実兄の情に依り、きょうまで生きて来た。
— 太宰治 『悶悶日記』 青空文庫
事実兄は、ぼくを中学の寄宿舎に置くと、一家を連れて上京、自分は××組合の書記長になり、学校にストライキを起しくびになり、お袋達が鎌倉に逃げかえった後も、豚箱から、インテリに活動しました。
— 太宰治 『虚構の春』 青空文庫
此文を読みて小生は、論者の実兄にして吾等には先輩なる鈴木卓苗氏を思出だし候ひき。
— 石川啄木 『渋民村より』 青空文庫
利を追ふと、真実兄弟のために尽す人と、われ等の前に棒に縛りつけた肉を突き出す人とを、混同してしまふであらう。
— 葉山嘉樹 『工場の窓より』 青空文庫
伯父(母の実兄)、伯母(父の実妹)たちは私をまるで子供としてしか見ず、姉は挨拶などさせなかった。
— 倉田百三 『光り合ういのち』 青空文庫
薫子の書は田中不二麿若くは丹羽淳太郎、後の名賢の手より出で、前海相|八代氏の実兄尾藩|磅※隊士松山|義根を経て、尾張小牧郵便局倉知伊右衛門さんの有に帰し、倉知氏はわたくしを介してこれを津下氏に贈与した。
— 森鴎外 『津下四郎左衛門』 青空文庫
爺いさんは元大番|石川阿波守総恒組美濃部伊織と云って、宮重久右衛門の実兄である。
— 森鴎外 『じいさんばあさん』 青空文庫
作例 · 標準
彼は、実兄の事業を継ぐために、猛勉強を始めた。
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実兄が海外赴任することになり、寂しさを感じている。
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成人した今でも、実兄には弟のように可愛がってもらっている。
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