甑
こしき異読 そう
名詞
標準
steaming basket (traditionally clay or wood)
文例 · 用例
甑上の氣といふものは即ち是ゆげである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
それは好いが、そこらに甑のような物やら、籠のような物やら置いてあって、その奥に粟稈に半分|埋まって、人がいる。
— 森鴎外 『鼠坂』 青空文庫
女はそれを夜なかに食ったり、甑の中へ便を足したりすることになっていたのを、小川君が聞き附けたのだね。
— 森鴎外 『鼠坂』 青空文庫
然し彼等に對する自分の記憶は甑のやうなものだ。
— 長塚節 『教師』 青空文庫
甑上の気(甑の上に立ち上る気)というものは即ちこれ「ゆげ」である。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
生存した約百人の者も、やがて乘船が中斷した爲、心ならずも離れ離れになり、艫部に乘つた五十六人は薩摩國|甑島郡に、舳部に乘つた四十一人は、肥後國天草郡に漂着して、不思議に生命を全くしたことがある。
— 桑原隲蔵 『大師の入唐』 青空文庫
薩州|甑島に生ずる萱草も多分このハマカンゾウにほかならないであろう。
— 牧野富太郎 『植物一日一題』 青空文庫
その二には、后御産の行事として、御殿の棟から甑を落す習慣があり、皇子の時は南、皇女の時は北と決まっていたが、この時には間違って北に落してしまい、慌てて落し直すという珍事があった。
— 第三巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫
作例 · 標準
正月の餅つきのために、大きな甑で大量のもち米を蒸し上げる。
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昔ながらの甑を使って蒸した米は、香りが一段と引き立っている。
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「甑から上がる真っ白な湯気が、冬の朝の風物詩だね。」
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標準
steaming vat (for steaming rice in sake production)
作例 · 標準
酒造りの工程で、酒母を仕込むための米を巨大な甑で蒸していく。
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「酒蔵の中には、伝統的な木製の甑が今も現役で使われているんだ。」
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甑から取り出されたばかりの蒸し米を、素早く冷ます作業が始まった。
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