轂
こしき異読 こく
名詞
標準
hub (of a wheel)
文例 · 用例
一刻毎に集り来る人の群、殊に六時の神戸急行は乗客が多く、二等室も時の間に肩摩轂撃の光景となった。
— 田山花袋 『蒲団』 青空文庫
たとえば福田|行誡、原坦山、島地黙雷、南条文雄、村上|専精、森田悟由、釈雲照、勝峯大徹、織田得能らのごとき、これらの人々は輦轂のもとに勢力を有しておった。
— 序論 『明治哲学界の回顧』 青空文庫
而モ輦轂ノ下ヲ距ル甚ダ遠カラズシテ数十万無告ノ窮民空シク雨露ノ恩ヲ希フテ昊天ニ号泣スルヲ見ル。
— 田中正造 『直訴状』 青空文庫
偕に輦轂の下に住んで、親しく政府の施設を見ようと云ふのである。
— 森鴎外 『津下四郎左衛門』 青空文庫
座敷著姿の艶っぽい芸者や雛妓等があの肩摩轂撃的の人出の中を掻き分けながら、こちらの横町から向うの横町へと渡り歩いている光景は、今も昔と変りなくその善い悪いは別として、あれが余程神楽坂の空気や色彩を他と異なったものにしていることは争われない。
— 加能作次郎 『早稲田神楽坂』 青空文庫
大師時代の洛陽は、さして長安に劣らぬ繁華で、その城内を貫通する洛水の上に架せる天津橋は、實に肩摩轂撃の熱閙を極めたが、今は城外に淋しい名殘を存するのみである。
— 桑原隲蔵 『大師の入唐』 青空文庫
「先に市民が特別市制を廃して独立市政を布かんと運動するや、自ら揚言して曰く、輦轂の下、首都の地、学芸の淵叢、政権の中心たる東京にして、自治の権を許されざるの義あるべからずと。
— 木下尚江 『自由の使徒・島田三郎』 青空文庫
いつも賑やかな浅草は、その日も素晴らしい賑わいで、奥山のあたりは肩摩轂撃、歩きにくいほどであった。
— 国枝史郎 『八ヶ嶽の魔神』 青空文庫
作例 · 標準
牛車の車輪の中央にある轂が、重々しい音を立てながら回転している。
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古い荷車の修理を依頼されたが、轂の部分が激しく腐食していた。
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「この轂の装飾を見れば、当時の職人の技術の高さがよく分かる。」
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