慄き
おののき
名詞
標準
shudder
文例 · 用例
今病人に指さされし時、件の男は蒼くなりて恐しげに戦慄きたり。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
いずれも怪我は免れぬところと、老いたるは震い慄き、若きは凝瞳になりて、ただ一秒ののちを危ぶめり。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
呆るるよりむしろ慄きたるなり。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
はた絶えず、悩ましの角光り電車すぎゆく河岸なみの白き壁あはあはと瓦斯も点れど、うち向ふ暗き葉柳震慄きつ、さは震慄きつ、後よりはた泣くは青白き屋の幽霊。
— 北原白秋 『邪宗門』 青空文庫
何たる神秘、落ちついた真青な輝き……暗い深夜の秘密に密醸された新鮮な酸素の噎びが雨後の点滴と相連れて、冷たい霊性の火花も今真青に慄き出した。
— 北原白秋 『桐の花』 青空文庫
遊佐、君の事ぢやないか、何を※然してゐるのだ」 彼はほとほと慄きて、寧ろ蒲田が腕立の紳士にあるまじきを諌めんとも思へるなり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
王問うてその鐘に血を塗るため殺されに之くを知り、これを舎せ、われその罪なくして慄きながら死地に就くに忍びずと言う。
— 羊に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
俯して之に臨めば、心慄き、目眩す。
— 大町桂月 『金華山』 青空文庫
作例 · 標準
例句