下人
げにん
名詞
標準
low-rank person
文例 · 用例
廊下人無き処にて秀は読過一遍、「ああ、そうだ。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
男も女も、立てば、座ったものを下人と心得る、すなわち頤の下に人間はない気なのだそうである。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
当時の外国貿易に従事する者は、もとより市中の富有者でもあり、智識も手腕も有り、従って勢力も有り、又多少の武力――と云ってはおかしいが、子分子方、下人|僮僕の手兵ようの者も有って、勢力を実現し得るのであった。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
「安藤謹んで曰く、今日|蘆原を下人二三人|召連通候処、蘆原より敵か味方かと問、乗掛見れば、士一人床机に掛り、下人四五人|並居たり。
— 菊池寛 『大阪夏之陣』 青空文庫
兼て申付たるか、下人は槍を合するや否、方々へ逃げ失せぬ」と、『古老物語』にあるが、戦い敗れた後の重成の従容たる戦死の様が窺われる。
— 菊池寛 『大阪夏之陣』 青空文庫
明治二年四月、岩倉|具視宛の書簡に、「即今、内外の大難、危急存亡の秋切迫すること間髪を容れず、抑々昨年来一時の平和の形をなすと雖も、大小藩主|各狐疑を抱き、天下人心|恟々然として、その乱れること百万の兵戈動くより恐るべし……」 と喝破してゐる。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
「大変です、おしゃべりさんが、王妃に申しあげたものだから、王妃は巾をなげつけて、気ちがいの下人とお怒りになっておられます、もうどうすることもできないです」 陳は大いに驚いた。
— 田中貢太郎 『西湖主』 青空文庫
これは老人や妻子を弔うためだとは言ったが、実は下人どもに臆病の念を起させぬ用心であった。
— 森鴎外 『阿部一族』 青空文庫
作例 · 標準
平安時代の都では、身分の低い下人たちが重労働を担っていた。
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羅生門の下人は、生きるために究極の選択を迫られた。
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彼は出自が下人であることを隠して、立身出世を夢見ていた。
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