義理堅い
ぎりがたい
形容詞
標準
possessed of a strong sense of duty
文例 · 用例
良人が父の助手時代は、私はまったくこどもで、良人の動静については殆ど知りませず、年頃になってから、正月と盆にだけ私の実家へ挨拶に来る紳士があって、それが今の良人であったのですが、ただ普通に義理堅い父の旧弟子の一人と思っていただけです。
— 岡本かの子 『扉の彼方へ』 青空文庫
義理堅い旧舗で、父が歿くなってからも、急に止めたらこちらも御不自由でしょう、まあ当分はという口上を添えて呉れるものはいつまでも続けられていました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
尤も彼は病院に居た時から非常に義理堅い女で姉が何かやると屹度返禮をした。
— 長塚節 『開業醫』 青空文庫
私の父は昔氣質な義理堅い頑固な人で、其時町人の家へ養子にやることは成らんと拒んだのでしたけれど然し父は私を愛して居ました。
— 長塚節 『教師』 青空文庫
能因 決して義理堅い御返禮には及びません。
— 岡本綺堂 『能因法師』 青空文庫
何かにつけて、東雲師は義理堅い人であった。
— 徴兵適齢のはなし 『幕末維新懐古談』 青空文庫
平七はともあれ、ふだんから義理堅い質の庄五郎が約束の道連れを置き去りにして行く筈がない。
— 三つの声 『半七捕物帳』 青空文庫
(東京の美しい、義理堅い花柳界を知つたならば、幾分かオダワラ育ちの野卑の教養にもなるだらう。
— 牧野信一 『蝉』 青空文庫