他家
たけ
名詞頻度ランク #6501 · 青空 464 例
標準
another family
文例 · 用例
家の敷金として、百圓くらゐ用意しなければならぬし、その他家財道具一切を買はなければならぬし、そのためには、どうしても、もう百圓は必要であらうし、とにかく、結婚當時の私には、著てゐる著物と、机と夜具、それだけしかなかつたのであるから、ずゐぶん心苦しいことが多かつた。
— 太宰治 『當選の日』 青空文庫
その背後に立っていたのは、この未亡人の二人の娘で、とうに他家に嫁いで二人ともに数人の子供の母となっているのであるが、その二人が何か小声で話しながら前に腰かけている老母の鬢の毛のほつれをかわるがわるとりあげて繕ってやっている。
— 寺田寅彦 『雑記帳より(2)』 青空文庫
とにかく他家の雑煮を食うときに「我家」と「他家」というものの間に存するかっきりした距たりを瞬間の味覚に翻訳して味わうのである。
— 寺田寅彦 『新年雑俎』 青空文庫
勿論其の当時にあっては予も総べての希望を諦め老親の膝下に稼穡を事とする外なしと思ったが、末子たる予は手許に居るというても、近くに分家でもすれば兎に角、さもなければ他家に養子にゆくのであるから、老親の希望を遺憾なく満足させるは、少しく覚束ない事情がある。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
女が一旦他家へ嫁入りをした以上は、むやみに離縁なぞすべきものでも無し、されるべき筈のものでもない。
— お文の魂 『半七捕物帳』 青空文庫
それが四年前に他家から縁付いて來たお道だけに見えるといふのが第一の不思議である。
— お文の魂 『半七捕物帳』 青空文庫
長男は無論その家を嗣ぐべく生れたのであるが、次男三男に生れたものは、自分に特殊の才能があつて新規御召出しの特典を享けるか、あるひは他家の養子にゆくか、この二つの場合を除いては、殆ど世に出る見込みもないのであつた。
— お文の魂 『半七捕物帳』 青空文庫
「紋」は、つい近ごろ、他家の台所で魚を盗んだり、お櫃の蓋を鼻さきで突き落して飯を食ったりすることを覚えた。
— 黒島伝治 『「紋」』 青空文庫
作例 · 標準
結婚して他家へ入る娘の背中を、父は複雑な心境で見守っていた。
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彼は他家のやり方に口を出すのは無作法だと、厳しく自分を律している。
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先祖代々伝わるこの家宝を、他家の手に渡すわけにはいかない。
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