細糸
ほそいと
名詞
標準
fine thread
文例 · 用例
精神の自由者とは、いつの日も、深淵に向かって張り出された、ただ一本の細糸の上を辿って行くものではないのか。
— 原口統三 『二十歳のエチュード』 青空文庫
道しるべの紅の細糸は親切に光君を迷わすことなく紫の君の部屋の前まで導いて来た。
— 宮本百合子 『錦木』 青空文庫
彼が自分の小さな領地に坐りこんで、こういう細糸をありとあらゆる方向に延べひろげている様は、太鼓腹の、癇癪もちの古蜘蛛のようだ。
— ワシントン・アーヴィング Washington Irving 『ジョン・ブル』 青空文庫
秘法彙集ならびにその説明 手の先より細糸を引き出す秘法 俗間に伝わるところのいろいろの奇怪ある中に、糸引きの秘法と申すものあり。
— 井上円了 『妖怪学』 青空文庫
糸引きとは、身体のいろいろの部分より自然に細糸を引き出す法にして、ちょっと聞いても、ずいぶん奇怪千万のことのように思わる。
— 井上円了 『妖怪学』 青空文庫
しかれども、その糸の出ずるは、必ずしも六字の名号に限るにあらず、仏像に対するも、神像に対するも、画像に対するも、同様の次第にて、これに対して合掌礼拝すれば、必ず細糸の指端に出ずるを見るなり。
— 井上円了 『妖怪学』 青空文庫
しかるにまた、先年ある人の話に、東京府下駒込辺りのある信者の家に、念仏行者体のもの止宿して、参詣人の手の掌中に「仏」の字五つを書し、その手を取りて「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」と数回唱うるときは、必ずその手の周囲に細糸の生ずるを見る。
— 井上円了 『妖怪学』 青空文庫
その手より出ずるところの細糸のことについて、余、先年ある寺に至り、糸引き名号を拝して、これを試みたることあり。
— 井上円了 『妖怪学』 青空文庫
作例 · 標準
希少な繭からとれる細糸だけを厳選して使用し、光沢のある最上級のシルクドレスを仕立てる。
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繊細な細糸で編まれたレースのカーテンが、窓から差し込む午後の柔らかな光を優しく遮っている。
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大物を釣り上げるために、細糸ながら驚異的な強度を誇る最新の釣り糸をリールに巻いた。
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