他領
たりょう
名詞
標準
another fief
文例 · 用例
まして敗軍の将士が他領を通過しようという時などは、恩も仇もある訳は無い無関係の将士に対して、民衆は剽盗的の行為に出ずることさえある。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
窃かに心を寄せるのが「内通」であり、利を啗わせて事を発させるのが「嘱賂を飼う」のであり、まだ表面には何の事も無くても他領他国へ対して計略を廻らすのが「陰謀」である。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
隣国の他領へはいって、千倉屋から指定された宿屋に草鞋をぬいで、澹山は約束の三週間をここに逗留することになった。
— 旅絵師 『半七捕物帳』 青空文庫
承應元年二月に宗吾等が領主に訴へたる歎願書の中に、『御年貢不足の田畑に候へば、年々の御上納もおのづから差支へ、壯年の者は據なく他國他領へ罷り出で、農家奉公仕り、其身の代金にて御年貢米買ひ入れ、上納仕候。
— 大町桂月 『宗吾靈堂』 青空文庫
こうなると、城内でももう捨て置かれなくなって、かの弥次兵衛のいう通り、他領への聞えもあれば、領内の住民らの思惑もある。
— 岡本綺堂 『馬妖記』 青空文庫
こういう美しい、いじらしい少女を乞食にしておくということが不憫であるばかりでなく、前にもいう通りのお触れが出ている以上、かれは何人の恵みをも受けることが出来なくなって、早く他領へ立退くか、あるいはここでみすみす飢え死にしなければならないのである。
— 岡本綺堂 『青蛙堂鬼談』 青空文庫
接近した他領の民が、或る惡事をして捕へられさうになると、よく天滿宮の領地へ逃げて來て、別當に縋つてこの牢屋に入れて貰つたといふやうな昔話も殘つてゐる。
— 上司小劍 『天滿宮』 青空文庫
高が五百石でも、何分幕府の直轄であるから、かうなると他領の役人は手が出せない。
— 上司小劍 『天滿宮』 青空文庫
作例 · 標準
戦国時代の武士にとって、他領へ足を踏み入れることは命がけの諜報活動でもあった。
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不作に苦しむ領民たちが、食料を求めてこっそりと他領へ逃げ出す事件が起きた。
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自分の領地を守るだけでなく、隙あらば他領を侵略しようと虎視眈々と狙っている。
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