凶状
きょうじょう
名詞
標準
crime
文例 · 用例
竹柴館の夜に葉子は倉地を極印付きの凶状持ちにまでした事を知った。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
が、けんぺき茶屋の女中上がりの、莫連者のお弓は、市九郎が少しでも沈んだ様子を見せると、「どうせ凶状持ちになったからには、いくらくよくよしてもしようがないじゃないか。
— 菊池寛 『恩讐の彼方に』 青空文庫
このいれずみでもわかるとおり、八丈島流しの凶状持ちが互いにしめし合わせて、騒動につけ込みながら荒かせぎしているにちげえねんだ。
— のろいのわら人形 『右門捕物帖』 青空文庫
見せ物小屋のなわ張り株を持っているとすりゃ、切った張ったの凶状ぐれえ持っているかもしれねえから、もっと相手を見て踏ん込みなよ。
— 死人ぶろ 『右門捕物帖』 青空文庫
いいえ、そうではありません、人殺しの凶状持ちが、あのお寺へ逃げ込んだのだそうです。
— 他生の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
人殺し凶状もいよう。
— 林不忘 『つづれ烏羽玉』 青空文庫
お寺の本堂の庇から流れ落ちて、庭の小溜りに夥しい泡んぶくが動揺しているのを、雨をやませながら、右の若い番頭が見るともなしに見やると、その昔の凶状のことを思い出してゾッとしました。
— 新月の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
「たとえ相手が泥棒だって、凶状持ちだって、……でも大丈夫よおばさん、そんな人でないことは慥からしいから」 おむらは溜息をついた。
— 山本周五郎 『追いついた夢』 青空文庫