寝ぬ
いぬ
Nidan verb (lower class) with 'nu' ending (archaic)動詞-自動詞頻度ランク #33680 · 青空 126 例
標準
to sleep
文例 · 用例
芸術よりも、その日暮しは千倍も豊富である人、多情多恨夢は荒野を駆け廻りながら、実はといへば陋巷の一室に暗然影を抱いて寝ぬる人、――所詮ヂェラルドは陶酔の一形式として存する。
— 中原中也 『ヂェラルド・ド・ネルヴァル』 青空文庫
銀明水に達したるは午後七時に垂んとす、浅間社前の大石室に泊す、客は余を併せて四組七人、乾魚一枚、麩の味噌汁一杯、天保銭大の沢庵二切、晩餐の総べては是の如きのみ、葉マキ虫の葉を綴りて寝ぬる如く、一同皆|蒲団に包まりて一睡す。
— ――明治三十六年八月七日御殿場口にて観察―― 『霧の不二、月の不二』 青空文庫
前刻から幾度か、舌を噛んで、舌を噛んで死のうと思っても、三日、五日、一目も寝ぬせいか、一枚も欠けない歯が皆|弛んで、噛切るやくに立ちません。
— 泉鏡花 『多神教』 青空文庫
其年も初秋の初夜過ぎて、白井氏が玉川べりの実家へ出向いた帰りだと云って、――夕立が地雨に成つて、しと/\と降る中を、まだ寝ぬ門を訪れて、框にしつとりと置いて、帰んなすつた。
— 泉鏡花 『玉川の草』 青空文庫
が、寝ぬくもりの冷めないうち、早く厠へと思う急心に、向う見ずに扉を押した。
— 泉鏡花 『鷭狩』 青空文庫
おお、この静寂な霜の湖を船で乱して、谺が白山へドーンと響くと、寝ぬくまった目を覚して、蘆の間から美しい紅玉の陽の影を、黒水晶のような羽に鏤めようとする鷭が、一羽ばたりと落ちるんだ。
— 泉鏡花 『鷭狩』 青空文庫
およそ天下に、夜を一目も寝ぬはあっても、瞬をせぬ人間は決してあるまい。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
あれ程の真黒焦の焼餅やきな位だから、吾が夫のことでヒステリーのやうになると、忽ちサイコメトリー的、千里眼になつて、「吾が行へを寝ぬ夢に見る」で、あり/\と分つて後追駈けたものであらうかも知れぬ。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
作例 · 標準
今宵は枕を高くして、心安らかに寝ぬとしよう。
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風の音さえ聞こえぬ静寂の中、独り寝ぬ夜の寒さが身にしみる。
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旅の宿で、薪の爆ぜる音を子守唄代わりに寝ぬ。
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「いざ寝ぬ」と灯を消したが、遠くの波音が気になって目が冴えてしまった。
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標準
to go to bed
作例 · 標準
明日は早い。これにて失礼して、早々に寝ぬこととする。
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長旅の疲れを癒やすべく、今夜は誰にも邪魔されず寝ぬ。
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「お休み」と声をかけ合い、家族それぞれが自分の床へと寝ぬ。
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書物を閉じて燭台を片付け、ようやく寝ぬ支度が整った。
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標準
to retire
作例 · 標準
長年務めた職を辞し、故郷の山里で静かに寝ぬ日々を送る。
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「わしもそろそろ寝ぬ頃合いだ」と、隠居は庭の盆栽を眺めながら呟いた。
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戦火を逃れ、ようやく手に入れた安寧の地で寝ぬ。
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世俗の喧騒から離れ、深い森の奥で独り寝ぬ覚悟を決めた。
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