天成
てんせい
名詞
標準
(product of) nature
文例 · 用例
この天成の妙機を捨てる代わりに、これを活用してその長所を発揮するような、そういう「科学の分派」を設立することは不可能であろうか。
— 寺田寅彦 『感覚と科学』 青空文庫
それから肉桂酒と称するが実は酒でもなんでもない肉桂汁に紅で色をつけたのを小さなひょうたん形のガラスびんに入れたものも当時のわれわれのためには天成の甘露であった。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
先斗町に芸者の子として生れ、先斗町に育ち、天成の芸者として先斗町で暮して来た君勇にとっては、先斗町のしきたりというものが、身にしみついていたので、旦那とは金を使うものとしか考えられなかったのだ。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
そして、この捌けて男慣れのした様子は、あまりに易々としたところを見せているので、私はまたこれが娘の天成であって、私が付合い、私がそれに巻込まれて、骨を折っている現在の事は、何だか私の感情の過剰から、余計なおせっかいをしているのではないかという、いまいましいような反省に見舞われそうになった。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
又聖賢の如き粹美の稟賦を以つて生れて來ぬものは、自然に任せ天成に委ねてはならぬ。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
天成の自由人であつたのであり、且善良であつたのであり、そして自分は自分の趣味を自分の生命としてゐたのであつた。
— 幸田露伴 『淡島寒月のこと』 青空文庫
君は天成の福人で、造化の音樂を樂しく聽く聽慧を有した人であつた。
— 幸田露伴 『淡島寒月のこと』 青空文庫
このような、男性を相手の「酒場」になぞ持って来ると、美和子はいよいよ天成のコケットだった。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
作例 · 標準
この美しい景色は、まさに天成の芸術作品だ。
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人工的なものとは違う、天成の美しさに感動した。
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天成の洞窟の中を探検するのは、冒険心をくすぐる。
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