乖離
かいり
名詞動詞-サ変動詞-自動詞頻度ランク #12389 · 青空 86 例
標準
divergence
文例 · 用例
したがって、縦縞にあっては二線の乖離的対立が明晰に意識され、横縞にあっては一線の継起的連続が判明に意識されるのである。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
意味体験としての「いき」と、その概念的分析との間にかような乖離的関係が存するとすれば、「いき」の概念的分析は、意味体験としての「いき」の構造を外部より了得せしむる場合に、「いき」の存在の把握に適切なる位地と機会とを提供する以外の実際的価値をもち得ないであろう。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
将卒を強いて戦わしめんとすれば人心の乖離、不測の変を生ずる無きを保せず。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
元来思想上相容れなかったので思想上の扞格が感情上の乖離となって、一時は交際が殆んど途絶えていた。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
晩年暫らく相乖離していたのを衷心遺憾に思いながらも、最後の会見に釈然として何も彼も忘れ、笑って快く一時間余りも隔てなく話したのは切めてもの心遣であった。
— ――尾崎紅葉―― 『硯友社の勃興と道程』 青空文庫
紅葉と乖離するのは決して本意ではなかったろうが、美妙の見識は既に眇たる硯友社の一美妙でなくて天下の美妙斎美妙であったのだ。
— 内田魯庵 『美妙斎美妙』 青空文庫
が、三山の親切に対して強て争う事も出来ずに不愉快な日を暮す間に、大阪の本社とは日に乖離するが東京の編輯局へは度々出入して自然|親みを増し、折々編輯を助けて意外な新聞記者的技倆を示した事もあった。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫
彼等の純理を求める心と、自分達の現在を深くみつめる眼とが乖離してはならぬことが云はれなければならぬ。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫