銀箔
ぎんぱく異読 ぎんばく
名詞
標準
silver foil
文例 · 用例
野に憧れて誘蛾灯を灯し、街裏にしけ込んで銀箔のしはぶきに咽びながら僕は、「ユリイカ」の食人種奴にひつとらへられ、飽くなき魔宴に籠絡されて、手紙なんて書ける筈のものではなかつた。
— 牧野信一 『ユリイカ・独言』 青空文庫
さうしてまだ知らぬ人生の「秘密」を知らうとする幼年の本能は常に銀箔の光を放つ水面にかのついついと跳ねてゆく水すましの番ひにも震※いたのである。
— 北原白秋 『思ひ出 抒情小曲集』 青空文庫
かの銀箔の歎きこそ魔法つかひの吐息なれ、皮膚の痛みにえも鳴かぬ蛙の、あはれ、宙がへり。
— 北原白秋 『思ひ出 抒情小曲集』 青空文庫
夜夜は黒…………銀箔の裏面の黒。
— 北原白秋 『思ひ出 抒情小曲集』 青空文庫
そして彼は、私の銀箔の訪問服へ聖エミリオンの葡萄酒でその頃理論的に評判のよかったサンジカリズムの絵を描いてくれました。
— Mrs. 7 and Mr. 23 『踊る地平線』 青空文庫
この別天地の遥か彼方に銀箔のように輝いているのは湛えられた湖水であろう。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
手ずれたる銀の箔をば見る如く疎らに光る猫柳かな 銀箔の押された屏風が古びて黒くなり、それがまた手擦れて所所の光るのを見るやうな落ちついた快さと同じものを早春の猫柳は見せてゐると云つてある。
— 與謝野晶子 『註釈與謝野寛全集』 青空文庫
狩野永徳の唐獅子の屏風、海北友松の牡丹絵の襖、定家俊成の肉筆色紙を張り交ぜにした黒檀縁の衝立、天井は銀箔で塗られて居り、柱は珊瑚で飾られて居る。
— 国枝史郎 『血ぬられた懐刀』 青空文庫
ウィキペディア
銀箔(ぎんぱく、古くはぎんばくとも)は、銀を金槌で叩いてごく薄く伸ばし、箔状態にしたもの。金箔同様に、物体表面に貼り付ける目的で作られる。
出典: 銀箔 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0