蒔絵
まきえ
名詞
標準
gold or silver lacquer
文例 · 用例
「ここを写生しとき給え」と主人が言うので、私は矢立を取出したが、標本的の画ばかり描いている私にはこの自然も蒔絵の模様のようにしか写されないので途中で止めてしまった。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
時分をすぎてさぞ空腹かったであろうと女たちが丁寧に給仕して、お蝶は蒔絵の美しい膳のまえに坐らせられたが、かれは胸が一ぱいに詰まっているようで、なんにも咽喉へ通りそうもなかった。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
蒔絵の手水盥を持って来て顔を洗わせてくれた。
— 奥女中 『半七捕物帳』 青空文庫
うつくしき人はなかばのりいでたまいて、とある蒔絵ものの手箱のなかより、一口の守刀を取出しつつ鞘ながら引そばめ、雄々しき声にて、「何が来てももう恐くはない、安心してお寝よ。
— 泉鏡花 『龍潭譚』 青空文庫
……私が最初お見舞に行つた時、ことづかつて参りました……あの薬を、お婿さんの手から、葡萄酒の小さな硝子盃で飲るんだつて、――えゝ、先刻…… 枕許の、矢張り其の棚にのつた、六|角形の、蒔絵の手筐をお開けなすつたんですよ。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
そこは商買の事で、ちょっと一眼見渡すと、時代蒔絵の結構な鐙がチラリと眼についた。
— 幸田露伴 『骨董』 青空文庫
これは少し私より年長で、家は蒔絵職でした。
— 幸田露伴 『少年時代』 青空文庫
されば夫人が座の傍、肩掛、頭巾などを引掛けた、衣桁の際には、萌黄の緞子の夏衾、高く、柔かに敷設けて、総附の塗枕、枕頭には蒔絵ものの煙草盆、鼻紙台も差置いた、上に香炉を飾って、呼鈴まで行届き、次の間の片隅には棚を飾って、略式ながら、薄茶の道具一通。
— 泉鏡花 『伊勢之巻』 青空文庫
作例 · 標準
美術館で、江戸時代の美しい蒔絵が施された箱が展示されていた。
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彼女は、蒔絵の体験教室でオリジナルの作品を作った。
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日本の伝統工芸である蒔絵は、海外でも高く評価されている。
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