錫箔
すずはく
名詞
標準
tin foil
文例 · 用例
エジソンの最初の蓄音機は、音のために生じた膜の振動を、円筒の上にらせん形に刻んだみぞに張り渡した錫箔の上に印するもので、今から見ればきわめて不完全なものであった。
— 寺田寅彦 『蓄音機』 青空文庫
その後にサムナー・テーンターやグラハム・ベルらの研究によって錫箔の代わりに蝋管を使うようになり、さらにベルリナーの発明などがあって今日のグラモフォーンすなわち平円盤蓄音機ができ、今ではこれが世界のすみずみまで行き渡っている。
— 寺田寅彦 『蓄音機』 青空文庫
それといつも変らぬ角度を保つ、錫箔のやうな池の水面を愛しよう……私は私自身を救助しよう。
— 富永太郎 『秋の悲歎』 青空文庫
が、その衝撃が、忽ち火に落ちた錫箔の様に崩折れて、燃えあがるべき反抗心が、雑草を揺がす一戦ぎの風ほどの力しかないのを如何することも出来なかった。
— 山本勝治 『十姉妹』 青空文庫
雪障子あくれば薄明り、しづかに暮れるたそがれに、をりをりまじる薄雪は錫箔よりもたよりなし。
— 與謝野晶子 『晶子詩篇全集』 青空文庫
或手打つ真似をすれば、尾を立てて後しざる黒猫、まんまろく、かはゆく……けれど、わたしの手は錫箔のやうに薄く冷たく閃めいた。
— 與謝野晶子 『晶子詩篇全集』 青空文庫
すいつちよよ、なぜに声をば途切らすぞ、初秋の夜の蚊帳は錫箔の如く冷たきを……すいつちよよ、すいつちよよ。
— 與謝野晶子 『晶子詩篇全集』 青空文庫
大正七年冬の一夜おお、錫箔の寒さを持つた夜の空気が、いつぱいに口を開いて、わたしを吸はうとする。
— 與謝野晶子 『晶子詩篇全集拾遺』 青空文庫
作例 · 標準
古い屏風の装飾には、金の代わりとして部分的に錫箔が使われていることもある。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
錫箔の独特な光沢を活かすため、職人は細心の注意を払って接着剤を塗っていく。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
実験で使う特殊なセンサーを、外部の電磁波から守るために錫箔で包んだ。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview