酷薄
こくはく
形容動詞名詞
標準
cruel
文例 · 用例
少くとも今の裁判官のするやうな、疑はしいものは之を罰すると云ふ、惨忍酷薄な認定がなくなる丈でも、人民は幸福を享ける訳だ。
— 平出修 『畜生道』 青空文庫
虎狼や梟に取囲まれたる犠牲の、生きたる心地は無き娘も、酷薄無道のこの談話を聞きたる心はいかならむ。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
出でては仁慈優愛なるもの、入っては残忍|酷薄にて、隣家の娘に深切なるもの、己が細君には軽薄なり。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
しかしほとんど酷薄ともいえる養家の仕打ちに対する激情が彼の温和な性質を、そこへ駆り立てた。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
実にクラシズムの芸術は、美を数学によって創造し、機械とコンパスと定規とから、人間模型を製造しようと意図するところの、真の残忍酷薄なる純美主義の芸術である。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
のこっているものは、蒼空の如き太古のすがたとどめたる汚れなき愛情と、――それから、もっとも酷薄にして、もっとも気永なる復讐心。
— ――当りまえのことを当りまえに語る。 『もの思う葦』 青空文庫
これほど人間に酷薄なすがたがないのだ。
— 太宰治 『めくら草紙』 青空文庫
如何なる残忍酷薄な奴でもその鼻の表現に、自由自在に熱情の光を輝かす事が出来るものとしたならば、その人間の運命は如何に光明に満ち満ちたものとなり、その人間以外の社会生活は如何に暗黒な不安の裡に鎖される事でしょうか。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
作例 · 標準
彼は酷薄な支配者として、民衆から恐れられていた。
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その映画は、酷薄な現実を描いていて心が痛んだ。
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彼の酷薄な言動は、周囲の人々を傷つけた。
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