虚脱感
きょだつかん
名詞
標準
despondency
文例 · 用例
殘るものはただえたいの知れない暗がりに身心をひきずりこむ抵抗しがたい虚脱感あるのみである。
— 島木健作 『一過程』 青空文庫
アルコールがまだ体内に残っていて、微醺が意識されるのだったが、宿酔発散後に往々経験する、消耗性の虚脱感まで伴っていた。
— 豊島与志雄 『失われた半身』 青空文庫
昼間の虚脱感が戻ってくる。
— 豊島与志雄 『失われた半身』 青空文庫
実際に、ある例では胃や腸からの排出が起きる前に、眩暈、失神、虚脱感が存在することがある。
— ON THE MODE OF COMMUNICATION OF CHOLERA (1854) 『コレラの伝染様式について』 青空文庫
不安といっても、正体をつかみにくい、たとえば快感を伴わぬ射精のような、不透明な虚脱感であった。
— 梅崎春生 『黄色い日日』 青空文庫
〈何ならここで死んでもいいな〉 倦怠と虚脱感がそこまで進んだ時、五郎は突然ある危険を感じて、姿勢を元に戻した。
— 梅崎春生 『幻化』 青空文庫
駆け戻った万吉が戸口に顔を見せたとき、栄二は自分の躯からなにかが抜け出してゆくような、非常な疲れと虚脱感のため、板の間の上り端へ力なく腰をおろした。
— 山本周五郎 『さぶ』 青空文庫
二、三日前飛んできたB29のまいたビラを読んで、薄々は感づいていたものの、まるで全身が空洞になったような虚脱感に襲われた。
— 浅沼稲次郎 『私の履歴書』 青空文庫