花被
かひ
名詞
標準
perianth
文例 · 用例
すなわち花被に相当すべきものなり。
— 牧野富太郎 『植物記』 青空文庫
禾本類の花に在てはその花被皆かくの如く縮小して小鱗片と成り以て花底に潜めるなり。
— 牧野富太郎 『植物記』 青空文庫
すなわちその子房らしいところは花の顔すなわち花被になっている萼の下に続く部の括びれたところで、それはやや質の厚い筒をなした花托なのである。
— 牧野富太郎 『植物一日一題』 青空文庫
〔たゞかたくなのみをわぶる〕宮沢賢治 ……たゞかたくなのみをわぶる なにをかひとにうらむべき……ましろきそらにはゞたきてましろきそらにたゆたひて百舌はいこひをおもふらし
— 宮沢賢治 『〔たゞかたくなのみをわぶる〕』 青空文庫
さういへば、ニコニコの底に、なんだかひどく悲しさうな色があつたのだが、また、何か云ひたげで遂に云はずじまひであつたが、人の悪口を云つてはならぬものとばかりに、相変らずの気持であつたのだらうと、幾分不憫でもあつた。
— 中原中也 『引越し』 青空文庫
何かひとつ、実になる話でもしようかね。
— 太宰治 『答案落第』 青空文庫
春雨や同車の君がさざめ言筋かひにふとん敷たり宵の春誰が為の低き枕ぞ春の暮春の夜に尊き御所を守る身かな 注意すべきは、これらの句(最後の一句は少し別の情趣であるが)を見ても解る如く、蕪村のエロチック・センチメントが、すべてみな主観の内景する表象であって、現実の恋愛実感でないことである。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
折釘に烏帽子かけたり宵の春春の夜に尊き御所を守る身かな春雨や同車の君がさざめ言ほととぎす平安朝を筋かひにさしぬきを足で脱ぐ夜や朧月 引例を見ても解るように、特に春の句においてそれが多いのは、平安朝の優美でエロチックな文化や風俗やが、春宵の悩ましい主観において、特にイメージを強く与えるためなのだろう。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
作例 · 標準
植物学の授業で、チューリップの外側を包む「花被」がガクと花びらの区別がないものだと学んだ。
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野草の観察会で、講師が「この花は花被が目立たないので受粉には風を利用します」と解説した。
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押し花を作る際、厚みのある花被をどうやって綺麗に乾かすかが悩みの種だ。
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「この花は花被と萼の区別がつかないタイプですね」と植物学者がルーペを覗き込んだ。
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ウィキペディア
花被 とは、花において雄しべや雌しべの外側にある葉的な要素の集合名称である。花被を構成する個々の要素は、花被片 とよばれる。
出典: 花被 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0