蕪辞
ぶじ
名詞
標準
coarse speech or writing
文例 · 用例
ただ量的にあまりに抽象的な、ややもすれば知識の干物の貯蔵所となる恐れのある学界の一隅に、時々は永遠に若い母なる自然の息を通わせることの必要を今さららしく強調するためにこんな蕪辞を連ねたに過ぎないのである。
— 寺田寅彦 『量的と質的と統計的と』 青空文庫
私はこの津軽の序編に於いて、金木、五所川原、青森、弘前、浅虫、大鰐に就いて、私の年少の頃の思ひ出を展開しながら、また、身のほど知らぬ冒涜の批評の蕪辞をつらねたが、果して私はこの六つの町を的確に語り得たか、どうか、それを考へると、おのづから憂鬱にならざるを得ない。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
もういっそう悲惨なのは田んぼ道のそばの小みぞの中をじゃぶじゃぶ歩きながら枯れ木のような足に吸いついた蛭を取っては小さなもめんの袋へ入れているそういうばあさんであった。
— 寺田寅彦 『ステッキ』 青空文庫
それから急いで池の岸へ駆けて行って、頭へじゃぶじゃぶ水をかけたまでは覚えていたが、それからあとしばらくの間の記憶が全然空白になってしまった。
— 寺田寅彦 『鎖骨』 青空文庫
しかし近年は裏の藤棚の下の井戸水を頭へじゃぶじゃぶかけるだけで納涼の目的を達するという簡便法を採用するようになった。
— 寺田寅彦 『涼味数題』 青空文庫
」とやはり大声で答えて、それから、またじゃぶじゃぶ洗濯をつづけ、「酒好きの人は、酒屋の前を通ると、ぞっとするほど、いやな気がするもんでしょう?
— 太宰治 『老ハイデルベルヒ』 青空文庫
」 なめくぢはあんまりくやしくて、しばらく熱病になって、「うう、くもめ、よくもぶじょくしたな。
— 宮沢賢治 『洞熊学校を卒業した三人』 青空文庫
」 なめくじはあんまりくやしくて、しばらく熱病になって、「うう、くもめ、よくもぶじょくしたな。
— 宮沢賢治 『蜘蛛となめくじと狸』 青空文庫
作例 · 標準
蕪辞を連ねた長文のクレームが会社に届き、対応に苦慮している。
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私の蕪辞で皆様に不快な思いをさせてしまったこと、深くお詫び申し上げます。
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彼の手紙は蕪辞に満ちてはいたが、その裏にある真摯な思いは痛いほど伝わってきた。
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