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茫漠

ぼうばく
形容詞-たる副詞-と
1
標準
vast
文例 · 用例
茲では只、茫漠たる焼野に建物が建つたためには、人知れぬ努力があつたのだし、ジイドのあの反省的で堅忍な調子を想起され度、芸術の容易でない時代に生れ、その時代を生きたのであることを云へばよいのである。
中原中也 アンドレ・ジイド管見 青空文庫
無論現実的の憂愁ではなく、青空に漂う雲のような、または何かの旅愁のような、遠い眺望への視野を持った、心の茫漠とした愁である。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
そうした茫漠たる冬田の中に一羽くらい鴫が居るのを見付け出すということは到底|素人には出来ない芸当であったが、さすが専門家の要太の眼には、不思議なフィルター・スクリーンでもあるかのように、実に敏感に迅速にそれを発見するのである。
寺田寅彦 鴫突き 青空文庫
黒繻子のゑりがかゝつたそのねんねこがすらつとした色の白い若い守女と眼の大きな髪の毛の黒々とした茫漠としたやうな女の児をつつんでゐたその頃の――明治三十年代のやや古びたおめしちりめんを想像して下さい。
岡本かの子 縮緬のこころ 青空文庫
その春、私が連れて行かれたその狂院に咲き満ちて居た桜の花のおびただしさ、海か密雲に対するように始め私は茫漠として美感にうたれて居るだけでした。
岡本かの子 病房にたわむ花 青空文庫
それで彼の一神教的哲学は茫漠たるロシアの単調の原野の民には誠に恰好なものであり、満洲や支那の平野に極めてふさわしいものでなければならない。
寺田寅彦 札幌まで 青空文庫
そこで昨夜の記憶を注意深く尋ねて見たが、一切がただ茫漠として、少しも思ひ出す原因がない。
萩原朔太郎 酒に就いて 青空文庫
かの茫漠たるステッペンやパンパスを漂浪する民族との比較を思い浮かべるときにこの日本の地形的特徴の精神的意義がいっそう明瞭に納得されるであろうと思われる。
寺田寅彦 日本人の自然観 青空文庫
作例 · 標準
広大な砂漠が茫漠とどこまでも続いていた。
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彼の心には、未来への茫漠とした不安が広がっていた。
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人生の意味を探す旅は、まるで茫漠たる大海原をさまようようだ。
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2
標準
vague
作例 · 標準
その頃の記憶は茫漠としていて、細部を思い出すことができない。
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彼は問題の解決策について、茫漠としたアイデアしか持っていなかった。
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彼女の話は茫漠としていて、結局何が言いたいのか分からなかった。
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