介殻
かいかく
名詞
標準
sea shell
文例 · 用例
それはやはり北上山地のへりの赤砂利から、牡蠣や何か、半鹹のところにでなければ住まない介殻の化石が出ました。
— 宮沢賢治 『イギリス海岸』 青空文庫
雪には風で介殻のようなかたがつき、その頂には、一本の大きな栗の木が、美しい黄金いろのやどりぎのまりをつけて立っていました。
— 宮沢賢治 『水仙月の四日』 青空文庫
実際この浜には乾いた枯蘆しかなく、水は遠浅の内海ですが、しかし沖のかたに潮満ち寄せる日中の白帆の群が介殻を立て並べたように鋭く閃めき、潮先の泡に向って飜り落ちてはまた煽ぎ上る鴎の光って入乱れる影が、ふと眼に入ると、どういうものか私は堪らなくなりました。
— 岡本かの子 『扉の彼方へ』 青空文庫
雪には風で介殻のやうなかたがつき、その頂には、一本の大きな栗の木が、美しい黄金いろのやどりぎのまりをつけて立つてゐました。
— 宮沢賢治 『水仙月の四日』 青空文庫
今、繻子の寝床の介殻から抜けたスワンソン夫人の肉体は軽い空気の中に出てうす白く膨張する。
— 岡本かの子 『バットクラス』 青空文庫
往年予西インド諸島で集めた介殻を調べくれたリンネ学会員ウィルフレッド・マーク・ウェッブ氏の『衣装の伝統』(一九一二年板)に、洒落者をコックス・コームと呼んだ訳を述べある。
— 鶏に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
地質学者の雑誌の上で続けていたQとAとの介殻類の化石に関する論争が激しくなった。
— 横光利一 『鳥』 青空文庫
之は自然の理法の一であつて、寄居蟹の頭や鋏が堅いのに反し、介殻に蔽はれた腹部の皮が薄く柔かなのも其の為であるが、人間の身体も無論この規則に洩れない。
— 丘浅次郎 『自然の復讐』 青空文庫