気運
きうん
名詞頻度ランク #31584 · 青空 248 例
標準
trend
文例 · 用例
およそこの詩集以前にかうしたスタイルの口語詩は一つもなく、この詩集以前に今日の如き溌剌たる詩壇の気運は感じられなかつた。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
国粋保存の気運の向いて来たらしい今の機会に、内務省だか文部省だか、どこか適当な政府の機関でそういうアルキーヴスを作ってはどうであろうか。
— 寺田寅彦 『物売りの声』 青空文庫
其処で今日になると、制度も社会状態も著しい変化を来して、昔の様に山上で賭博を公開する様なことは出来なくなり、各地共博奕は衰退の気運に向つて、先に公開的であつたものは今は奥座敷的になつてゐる。
— 幸田露伴 『侠客の種類』 青空文庫
養父の宗十郎はこの頃|擡頭した古典復活の気運に唆られて、再び荻江節の師匠に戻りたがり、四十年振りだという述懐を前触れにして三味線のばちを取り上げた。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
「荒|壁に蔦のはじめや飾り縄」で、延喜式の出来た時は頼朝が頤で六十余州を指揮する種子がもう播かれてあつたとも云へるし、源氏物語を読んでは大江広元が生まれない遥に前に、気運の既に京畿に衰えてゐることを悟つた者が有つたかも知れないとも云へる。
— 幸田露伴 『平将門』 青空文庫
強|秦に対抗すべく聯盟した趙、燕、韓、魏、斉、楚、の合従は破れはじめ、これに代って各国別々に秦に従属しようとする連衡の気運が盛になって来た。
— 岡本かの子 『荘子』 青空文庫
兄の文吉は月たらずゆえきつい難産であつたけれど、その時ばかりは天気運が良くて……。
— 織田作之助 『放浪』 青空文庫
ピユリタンの興らんとする時に、至粋は彼等朴直なる田舎漢の上に望みて、千載歴史上の奇観をなし、独逸に起りたる宗教改革の気運の漸くルーテルが硬直誠実なる大思想に熟せんとするや、至粋は直ちに入つてルーテルの声に一種の霊妙なる威力を備へたり。
— 北村透谷 『徳川氏時代の平民的理想』 青空文庫