趨勢
すうせい
名詞頻度ランク #19486 · 青空 194 例
標準
tendency
文例 · 用例
それで、各地方でこういう風の日々変化の習性に通じていれば、その変化の異常から天気の趨勢を知る手がかりが得られるわけである。
— 寺田寅彦 『海陸風と夕なぎ』 青空文庫
そうして一時は仏説などの因果の考えとは全く背馳する別物であるかのように見えたのが、近ごろはまた著しい転向を示して来て、むしろ昔の因果に逆もどりしそうな趨勢を示すようにも見られるのである。
— 寺田寅彦 『科学と文学』 青空文庫
五階には時々各種の美術展覧会が催される、今の美術界の趨勢は帝展や院展を見なくてもいくぶんはここだけでもうかがわれる、のみならずそういう大きな展覧会に出ない人たちの作品まで見られる便利がある、そして入場は無料である。
— 寺田寅彦 『丸善と三越』 青空文庫
これは全くの素人考えの空想であるが、しかし現代の生化学の進歩の趨勢には、あるいはこんな放恣な空想に対する誘惑を刺激するものがないでもないように思われるのである。
— 寺田寅彦 『映画と生理』 青空文庫
)以上はただ一例に過ぎないが、私の観測したその他の場合にも、だいたいこれと同様な趨勢が認められるのである。
— 寺田寅彦 『電車の混雑について』 青空文庫
ただ、近来わが国固有文化に関する研究が急激に盛んになって来たのに気がついて、愉快に感じると同時に自分も知らず知らずその趨勢に刺激されて、つい柄にない方面にまで空想の翼を延ばしたくなったようなわけである。
— 寺田寅彦 『日本楽器の名称』 青空文庫
いかなる赤誠があっても、それがその人一人の自我に立脚したものであって、そうしてその赤誠を固執し強調するにのみ急であって、環境の趨勢や民心の流露を無視したのでは、到底その機関の円滑な運転は望まれないらしい。
— 寺田寅彦 『「手首」の問題』 青空文庫
「最後に小生は目下|我邦における学問文芸の両界に通ずる趨勢に鑒みて、現今の博士制度の功少くして弊多き事を信ずる一人なる事を茲に言明致します。
— 夏目漱石 『博士問題の成行』 青空文庫