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晩夏

ばんか
副詞名詞
1
標準
late summer
文例 · 用例
小初は腰の左手を上へ挙げて、額に翳している右の腕に添え、眩しくないよう眼庇しを深くして、今更のように文化の燎原に立ち昇る晩夏の陽炎を見入って、深い溜息をした。
岡本かの子 渾沌未分 青空文庫
荷香晩夏に銷し、菊氣新秋に入るといへる菊氣はそれである。
幸田露伴 努力論 青空文庫
四十一年五月  狂人の音楽空気は甘し……また赤し……黄に……はた、緑……晩夏の午後五時半の日光は※を見せて、蒸し暑く噴水に濡れて照りかへす。
北原白秋 邪宗門 青空文庫
――くわとぞ蒸す日のおびえ、晩夏のさけび、濡れ黄ばむ憂鬱症のゆめ青む、あなしとしとと夢はしたたる。
北原白秋 邪宗門 青空文庫
はた思ふ、晩夏の生あつきにほひのなかに、倦みしごと縺れ入るいと冷やき風の吐息を。
北原白秋 邪宗門 青空文庫
濡れ滴る柑子の色のひとつらね、深き青みの重りにまじらひけぶる山の端の縺れのなやみ、あるはまたかすかに覗く空のゆめ、雲のあからみ、晩夏の入日に噎ぶ夕ながめ。
北原白秋 邪宗門 青空文庫
四十一年八月暮れなやむ心のあそび晩夏の暮れなやむ日のわがこころ球突をばもてあそぶ、脳のくもりにうしろより煙草のくゆり病ましげに、なにともわかぬ思きて覗く心地す。
北原白秋 第二邪宗門 青空文庫
いま、夕焼の変圧所嘲けるごとく、はたや、かの虐殺の血を浴びしごと、あかあかと笑ひくるめく……四十四年五月晩夏くわと照らす夕陽の光、噴水の霧のしぶきよ。
北原白秋 第二邪宗門 青空文庫
作例 · 標準
晩夏の夕暮れは、どこか物悲しく、過ぎゆく季節を感じさせる。
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晩夏には、蝉の声が次第に小さくなり、秋の虫の音が聞こえ始める。
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晩夏の海辺は、日中の賑わいが嘘のように静かで、波の音だけが響いていた。
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2
標準
sixth month of the lunar calendar
作例 · 標準
昔の日本では、晩夏といえば陰暦六月のことで、梅雨明け後の暑い時期を指した。
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源氏物語には、晩夏の夜の情景を描写した美しい一節がある。
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晩夏に咲く花々は、短い夏を惜しむかのように、色鮮やかに咲き誇っていた。
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