末座
まつざ
名詞
標準
lowest seat
文例 · 用例
ふむ、お前も末座ながら善人の顔だ……酒を買ってきてくれ。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
一同これはと恐れ謹みけるに、良ありて幸豐公、御顏を斜に見返り給ひ、「杢、杢」と召し給へば、遙か末座の方にて、阿と應へつ、白面の若武士、少しく列よりずり出でたり。
— 泉鏡太郎 『十萬石』 青空文庫
それは席の末座に列つて居つた一個の年老たる伊太利の婦人で、此女は日出雄少年の保姆にと、久しき以前に、遠き田舍から雇入れた女の相で、背の低い、白髮の、極く正直相な老女であるが、前の程より愁然と頭を埀れて、丁度死出の旅路に行く人を送るかの如く、頻りに涙を流して居る。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
末座で挨拶をして、近常さんは、すぐに毛氈の上をずッと、鶏のわきへ出なさると、運八の次に居た、その富さんが座を立って出て、双方でお辞儀をして、目を見合って、しばらくして、近常さんが二度ばかり黙って頷くと、懐中の鏨を出したんです。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
その時は、末座に控へてゐる私まで、ひやりと致しました。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
その一言には微塵も邪念がなく、ただぼんやりおつしやつただけの言葉のやうでありながらも、末座の私どもまで、なぜだか、どきんとしたほどに、無限に深い底意が感ぜられ、将軍家に於いてもその一言のために、くるりとお考へが変つた御様子で、幽かにお首を横にお振りになつてしまひました。
— 太宰治 『右大臣実朝』 青空文庫
それに向って事務長が末座に位置する。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
自分は末座に連って食べることになっていた。
— 森鴎外 『蛇』 青空文庫
作例 · 標準
彼は謙虚な性格なので、いつも宴会の末座に座っていた。
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どんなに偉い人でも、末座に座って他者を尊重する姿勢は美しい。
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新しい会議室では、末座でもスクリーンがよく見えるように配置されている。
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