短針
たんしん
名詞
標準
short hand
文例 · 用例
やがて時計の長短針が一つになって十二時を指すと、音楽堂の上から一発の砲声が轟いた。
— 押川春浪 『月世界競争探検』 青空文庫
――これ(僕か……)から、あれ(土星……)までの距離が十五億キロメートル、それからあれは毎日毎日時計のやうに絶え間なく、時計の短針が二たまはりする間に、二百万キロメートルづゝこれ(地球……)から遠ざかつてゆくとか。
— 牧野信一 『凩日記』 青空文庫
すると幸いにもその針の上はねじでとめてありましたので、彼はそのねじをはずし、それから長針と短針とを抜いて、ちょうど時計が九時半を示すように置きかえ、さらにねじをもとどおりにはめました。
— 小酒井不木 『玉振時計の秘密』 青空文庫
真白い面に鮮やかな黒字で書かれた数字や、短針長針が、狭い角度で互に開いていた形が、奇妙にはっきり印象に遺った。
— 宮本百合子 『私の覚え書』 青空文庫
○時計で南北を知るには、直射光線にうつる短針のかげをかさね、十二時とそれとの中央を南とし、正反対を北。
— 宮本百合子 『一九二三年夏』 青空文庫
どこから手を入れて螺旋をかけるのか解らないが、旧式な唐草模様の付いた、物々しい恰好の長針と短針が、六時四分を指し示しつつ、カックカックと巨大な真鍮の振子球を揺り動かしているのが、何だか、そんな刑罰を受けて、そんな事を繰り返させられている人間のように見えた。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
玲子はその時計の針を見ようとしたが、近寄れば近寄るほど背が低くなって駄目なことがわかったので、思いきってその時計の横のスイッチを捻って、白い文字板の二時十分を指している長針と短針をチラリと見ると直ぐにまた、消してしまった。
— 夢野久作 『継子』 青空文庫
扨時計の盤面を十二に分ち、短針は一晝夜に二|度づゝ廻り、長針は二十四|度づゝ廻る仕掛にせり。
— 福澤諭吉 『改暦辨』 青空文庫
作例 · 標準
古い掛け時計の短針がようやく「6」を指し、待ちに待った終業時刻を告げた。
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この腕時計はデザインを重視するあまり、短針と長針の区別がつきにくい。
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時計の短針は一見止まっているように見えるが、着実に未来へと進んでいる。
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