暗室
あんしつ
名詞頻度ランク #42380 · 青空 189 例
標準
darkroom
文例 · 用例
厩の二階の物置を二つに仕切って一方を暗室とし、壁と天井を、煤とビールの混合物で塗った。
— 寺田寅彦 『レーリー卿(Lord Rayleigh)』 青空文庫
私はだれかの物理学史を読んでいるうちに、耶蘇紀元前一世紀のころローマの詩人哲学者ルクレチウス(紀元前九八―五四)が、暗室にさし入る日光の中に舞踊する微塵の混乱状態を例示して物質元子(1)の無秩序運動を説明したという記事に逢着して驚嘆の念に打たれたことがあった。
— 寺田寅彦 『ルクレチウスと科学』 青空文庫
たとえば、暗室の一点に被実験者をすわらせておいて、室のいろいろな場所のいろいろの高さにいろいろな長さや幅で、いろいろの強度と色彩をもった光帯を出現させ、そうしてそれに対する被実験者の感覚を忠実に記録してみたら存外おもしろいかもしれないと思われるのである。
— 寺田寅彦 『人魂の一つの場合』 青空文庫
三十分ほどの後、新井田氏と渡瀬とは夕食をすませて、二人の間に研究室と呼びならされる暗室のような窓のない小部屋に、四角な粗末な卓を隔てて向いあっていた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
仰いで皎日を視て、目|尽く眩して後、赤豆黒豆を暗室中に布いて之を弁じ、又五色の縷を窓外に懸け、月に映じて其色を別って訛つこと無く、然して後に人を相す。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
密閉したる暗室内に俯向き伏したる銀杏返の、その背と、裳の動かずして、あたかもなきがらのごとくなるを、ソト戸の透より見るを得べし。
— 泉鏡花 『化銀杏』 青空文庫
いかんとなれば、狂せるお貞は爾来世の人に良人殺しの面を見られんを恥じて、長くこの暗室内に自らその身を封じたるものなればなり。
— 泉鏡花 『化銀杏』 青空文庫
六畳の中二畳ばかり、黒いカーテンで仕切ってこしらえた現像用の暗室へ、カメラを置いて、蚊やり線香に火をつけていると、ドアを敲く音がした。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日暗室について考えている。
暗室という言葉は日本語で重要だ。
彼は暗室の意味を理解している。
この文には暗室が含まれている。