嬉し涙
うれしなみだ
名詞
標準
happy tears
文例 · 用例
それを目ざして進むと、丁度本堂仏殿のありそうな位置のところに礎石が幾箇ともなく見えて、親切な雨が降る度に訪問するのであろう今もその訪問に接して感謝の嬉し涙を溢らせているように、柱の根入りの竅に水を湛えているのが能く見えた。
— 幸田露伴 『観画談』 青空文庫
そのうえ毎晩九時から十時まではあなたに勉強のおひまをいただくようにお母様にお願いしておきましたから、そのつもりで勉強して立派に女学校に這入って下さい」 露子さんは夢かとばかり驚いて、嬉し涙をハラハラとこぼしました。
— 夢野久作 『キキリツツリ』 青空文庫
自分が氏郷であれば無論嬉し涙をこぼしたことであろうからである。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
それを目ざして進むと、丁度本堂仏殿の在りさうな位置のところに礎石が幾箇ともなく見えて、親切な雨が降る度に訪問するのであらう今も其訪問に接して感謝の嬉し涙を溢らせてゐるやうに、柱の根入りの竅に水を湛へてゐるのが能く見えた。
— 幸田露伴 『観画談』 青空文庫
今度のは嬉し涙であった。
— ―沙門悟浄の手記― 『悟浄歎異』 青空文庫
下手に呶鳴りつけて、怒らすと再び飛び出してしまうおそれがあると、豹一の気性をのみこんでいたから、お君が嬉し涙をこぼしたほど、口調を柔らげたのである。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
私はそこの重役を先輩に持つのであるが、彼からの最近の伝へに依ると彼女のサービス振りは抜群の成績で間もなく一足飛びに昇給するであらうといふことで、一夜、その老ひたる母君の眼に嬉し涙を宿らしめ、吾々に悦びのプロージツトを挙げしめた。
— 牧野信一 『三田に来て』 青空文庫
お上さんも袂から手拭を出して嬉し涙を拭いた。
— 森鴎外 『カズイスチカ』 青空文庫
作例 · 標準
例句