落涙
らくるい
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
shedding tears
文例 · 用例
T「非人に迄、身を落し さだめて辛いであろう」 とハラハラと落涙して、T「其の方の至孝 天に通ぜぬ 道理が無い」 と乞食の手を掴んで、T「仇討本懐の日を 祈り申すぞ」 と老臣に金子を包ませて、 それを乞食に与え、T「些少乍ら 余の志じゃ」 乞食はまるで、鳩が豆鉄砲を喰った形。
— 山中貞雄 『武蔵旅日記』 青空文庫
私は畏って聞き果てると、膝に手をついたッきりどうしても顔を上げてそこな男女を見ることが出来ぬ、何か胸がキヤキヤして、はらはらと落涙した。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
此の物語を聞き、此像を拝するにそゞろに落涙せり。
— 泉鏡太郎 『甲冑堂』 青空文庫
温泉の口は、お雪が花を貯えておく庭の奥の藪畳の蔭にある洞穴であることまで、忘れぬ夢のように覚えている、谷の主とも謂いつべき居てつきの媼、いつもその昔の繁華を語って落涙する。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
思うに指など喰い切りてその血をその手ににじり書き、句の終りには夥しく血のぬらぬらと流れたるを見て、泰助はほろりと落涙せり。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
背に夫人も頬をあて、堪えず、はらはらと落涙して、「おお、可哀相に、そんなかい。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
姥 (はらはらと落涙して)お嬉しゅう存じまする。
— 泉鏡花 『夜叉ヶ池』 青空文庫
今、この瞳に宿れる雫は、母君の御情の露を取次ぎ参らする、乳の滴ぞ、と袂を傾け、差寄せて、差俯き、はらはらと落涙して、「まあ、稚児の昔にかえって、乳を求めて、……あれ、目を覚す……」 さらば、さらば、御僧。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
作例 · 標準
遠く離れて暮らす母親からの温かい手紙を読み終えた瞬間、彼は堪えきれず落涙した。
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映画の感動的なクライマックスシーンでは、映画館のあちこちからすすり泣きや落涙する音が漏れた。
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長年の血の滲むような努力がようやく報われたことを知り、彼は人目も憚らずその場で落涙した。
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