蒅
すくも
名詞
標準
dye made of fermented indigo leaves
文例 · 用例
ああ、その空さへもうすくもり、かみつけの山に雪くれば、魚らひそかに針をのみ、ま芝は霜にいろづけど、ひとり岸邊に針を垂れ、來らむとする冬を待つ。
— 萩原朔太郎 『冬を待つひと』 青空文庫
ある通俗な書物によると、甲状腺の活動が旺盛な時期には性的刺激に対する感度が高まると同時にあらゆる情緒的な刺激にも敏感になり、つまり泣きやすくもなるそうである。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
山々にはうすくもやがかかつて、うひうひしくよみがへつて見えました。
— 新美南吉 『鳥右ヱ門諸国をめぐる』 青空文庫
この沼を、じぶんのすくも田という名で魔女はよんでいました。
— DEN LILLE HAVFRUE 『人魚のひいさま』 青空文庫
さんご虫は、ひいさんの手のなかで、星のようにきらきらするのみぐすりをみただけで、おじけて引っこみました、それで、苦もなく、森もぬけ、すくも田もとおって、うずまきの流れもくぐってかえりました。
— DEN LILLE HAVFRUE 『人魚のひいさま』 青空文庫
けれ共雑誌に出て居るのを見ただけではそう私のすくものでは有りそうもない。
— 一九一四年(大正三年) 『日記』 青空文庫
線香の烟の様な雲が、透き徹る底の上を静かに伸して行つたと思つたら、いつしか底の奥に流れ込んで、うすくもやを掛けた様になつた。
— 夏目金之助 『坊っちやん』 青空文庫
線香の烟のような雲が、透き徹る底の上を静かに伸して行ったと思ったら、いつしか底の奥に流れ込んで、うすくもやを掛けたようになった。
— 夏目漱石 『坊っちゃん』 青空文庫
作例 · 標準
藍建てをするために、良質な蒅を求めて徳島の産地まで足を運んだ。
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蒅の熟成具合を香りで判断するのは、長年の経験が必要な職人技だ。
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発酵した蒅独特の強い匂いが、工房の中に充満している。
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