近隣
きんりん
名詞名詞-の形容詞頻度ランク #6803 · 青空 436 例
標準
neighbourhood
文例 · 用例
近隣親族の徒が、この美しい寝顔の前で埋葬を議することを、痛く不快に感じた。
— 伊藤左千夫 『奈々子』 青空文庫
俄の騒ぎですから、近隣の人達が、どうしましたと云って尋ねにきた位でありました。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
」風呂入りに集った近隣の老人達はおりくの家のことを悪く云いあった。
— 黒島伝治 『「紋」』 青空文庫
そして引き出しを手伝ってくれた近隣の者と、義兄や甥に酒を振る舞った。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
その巨石を取巻く大小の墓の前には、それぞれに紅と白の桃の花が美しく挿し並べて在ったが、その墓の間々へ物見高い近隣の町の者や、通りかかりの肥汲みの百姓や柴売り、又は近道伝の太宰府参りらしい町人なんどが真黒く、犇々と押しかけて、中央の白い花崗岩の石甃の上を、折重なるように凝視している。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
英語がまだ初歩なのに仏語をちゃんぽんに教わっては不利益だという理由であったが、実際はその教師となるべき青年が近隣で不良の二字をかぶらせた青年であるがためだということが後にわかって来た。
— 寺田寅彦 『読書の今昔』 青空文庫
人々ものを言いかくれど、答は無くて、ただにこにこと笑うを見て、始め泰助は近隣の狂女ならんと見て取りつ、問えばさるものは無しという。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
この血の跡を慕い行かばその行先を突留め得べきが、単身にては気味悪しと、一まず家に立帰りて、近隣の壮佼の究竟なるを四人ばかり語らいぬ。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫