近所
きんじょ
名詞名詞-の形容詞頻度ランク #2409 · 青空 7725 例
標準
neighbourhood
文例 · 用例
夜景萩原朔太郎高い家根の上で猫が寢てゐる猫の尻尾から月が顏を出し月が青白い眼鏡をかけて見てゐるだが泥棒はそれを知らないから近所の家根へひよつこりとび出しなにかまつくろの衣裝をきこんで煙突の窓から忍びこまうとするところ。
— 萩原朔太郎 『夜景』 青空文庫
羽織袴を忘れずに、帽子はなるべくアミダに冠らないやうにして、六ヶ敷い顔をして、理想を前例に照して持つてゐれば、近所知己の評判は良いのでありませう。
— 中原中也 『我邦感傷主義寸感』 青空文庫
行つて見るとまだ叔母は朝御飯が漸くすんだばかりで、ゆるゆるとお茶を飲みながら近所の人とトラックの話をしてゐるのだ。
— 中原中也 『引越し』 青空文庫
叔母の来るのはいやに遅いが、どうせ近所へのお暇乞ひがまた長いのであらう。
— 中原中也 『引越し』 青空文庫
火を起こしてそれから僕は近所の乾物屋を探し、コンビーフと福神漬を買つて来た。
— 中原中也 『引越し』 青空文庫
近所では、日蓮宗の信者達が集つて、お大名を称へてゐる女の疳高い声や睡さうな男の声がしてゐた。
— 中原中也 『古本屋』 青空文庫
特に東京の富久町に居た時には、近所の瘤寺へ毎日のように出かけて行った。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
近所が火事であるための驚きと、心の感動と、言換れば偶然と必然とを、混同しない程度に比例して芸術非芸術があるとはシモンズの謂ふ所だ。
— 中原中也 『詩に関する話』 青空文庫