苦学生
くがくせい
名詞
標準
self-supporting student
文例 · 用例
私は、そうだと答えたかったのだけれど、そうすると、なんだかお金持の子供を鼻にかけるようで私のロマンチックな趣味に合わなかったから、いやちがう、僕はあの家の遠縁に当る苦学生であるが、そんなことは、どうでもいい、十年ぶりでやっと思いが叶って逢えたのだ。
— 太宰治 『デカダン抗議』 青空文庫
永い間苦学生としての生活を送って来た僕には、泳ぎつくように待たれた卒業でしたが、しかしいま学徒海鷲として飛び立つ喜びは、卒業以上の喜びです。
— 織田作之助 『旅への誘い』 青空文庫
僕は今でも、あなたが苦学生の僕の洋服のほころびを縫って下すった御親切を忘れておりません。
— 織田作之助 『旅への誘い』 青空文庫
たぶん二人の仲は、その生徒よりも三つか四つ歳上の姉が、苦学生だというその境遇に同情して、洋服のほころびを縫ってやったり、靴下の穴にツギを当ててやったりしただけの淡いもので、離れてしまえばそれ切り、居所を知らせる義務もないような、なんでもない仲であったのかも知れないと、道子は想像した。
— 織田作之助 『旅への誘い』 青空文庫
杉浦透馬は、苦学生である。
— 太宰治 『花火』 青空文庫
佐伯は、れいの服装に、私の着物在中の風呂敷包みを持ち、私は小さすぎる制服制帽に下駄ばきという苦学生の恰好で、陽春の午後の暖い日ざしを浴び、ぶらぶら歩いていたのである。
— 太宰治 『乞食学生』 青空文庫
自分のたいへんな、苦学生の姿も忘れて、何かと大声で、ばかな事ばかりしゃべり散らしていた。
— 太宰治 『乞食学生』 青空文庫
八郎君は苦学生で何か仕事はないかといふのであつたが、いくら考へても見当がつかなかつた。
— 牧野信一 『五月六日』 青空文庫
ウィキペディア
苦学生(くがくせい)は、働いて学費・生活費などを稼ぎながら勉強している学生のことである。
出典: 苦学生 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0