懐
ふところ
名詞頻度ランク #10195 · 青空 2624 例
標準
inside the breast of one's clothing (esp. kimono)
文例 · 用例
扨、現代が芸術にとつて、好都合な時代でないといふことは、漠然と乍ら、既に誰人の胸にも抱懐されてゐる所である。
— 中原中也 『詩と現代』 青空文庫
この懐かしい遺風は今後とも決して忘られはしないであらうけれども、今後とも発展しさうには思はれない。
— 中原中也 『新短歌に就いて』 青空文庫
顔を見合せれば「神」や「義務」の話をする叔母を除いては、その夏休みは優に懐かしい夏休みであつた。
— 中原中也 『引越し』 青空文庫
何故ならば『愛の詩集』を懐中にした彼の現実には、あまりに重厚で静謐な中年者の姿を思はせるものがあつたからである。
— 愛の詩集の終りに 『愛の詩集』 青空文庫
勿体ないほどありがたいことでした』と、その追懐談の中で沁々と語っている。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
夫人と結婚して間もない頃、雨でずぶ濡れになった小猫を拾って帰り、その泥だらけのままの猫を懐中に入れて、長い間やさしく暖めていた。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
やはり五年前、船橋に住んでいた頃の事であるが、くるしまぎれに市川まで、何のあてもなく出かけていって、それから懐中の本を売り、そのお金で映画を見た。
— 太宰治 『弱者の糧』 青空文庫
あなたの大好きな魯迅先生は、所謂「革命」に依る民衆の幸福の可能性を懐疑し、まず民衆の啓蒙に着眼しました。
— 太宰治 『返事』 青空文庫
作例 · 標準
彼は懐から手紙を取り出し、ゆっくりと読み始めた。
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小さな子供が、母親の懐に顔をうずめて泣いていた。
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昔の旅人は、懐に大事なものを忍ばせていたという。
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標準
space between one's chest and outstretched arms
作例 · 標準
柔道の選手は、相手を懐に引き寄せて投げた。
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母親は子供を懐に抱きしめ、優しく頭を撫でた。
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猫は私の懐に入ってきて、気持ちよさそうに眠り始めた。
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標準
heart (e.g. of a mountain)
作例 · 標準
山の懐深く分け入り、秘境の温泉を目指した。
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故郷の懐かしい風景が、私の心の懐に深く残っている。
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彼は町の喧騒を離れ、自然の懐で静かに暮らしている。
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標準
mind
作例 · 標準
彼の言動の真意が、私の懐にはなかなか響かなかった。
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そんな複雑な事情が彼の懐にはあるのだろう。
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人の懐を探るような真似は、すべきではない。
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標準
money (one is carrying)
作例 · 標準
今日は懐が寂しいので、高い買い物はできない。
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彼女は懐にいくらかお金を持っているようだ。
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「最近、懐具合が厳しいんだよね。」
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