幻辞.com

枯れ野

かれの
名詞
1
標準
desolate field
文例 · 用例
水瀦に映る雲の色は心|失せし人の顔の色のごとく、これに映るわが顔は亡友の棺を枯れ野に送る人のごとし。
国木田独歩 おとずれ 青空文庫
芭蕉の辞世と称せられる「夢は枯れ野をかけ回る」という言葉が私にはなんとなくここに述べた理論の光のもとにまた特別な意味をもって響いて来るのである。
寺田寅彦 連句雑俎 青空文庫
途次、彼の世に聞えた鬼門關を過ぎようとして、不案内の道に踏迷つて、漸と辿着いたのが此の古廟で、べろんと額の禿げた大王が、正面に口を赫と開けてござる、うら枯れ野に唯一つ、閻魔堂の心細さ。
泉鏡太郎 みつ柏 青空文庫
其三 頃は十月の末、ところは荒凉たる境なれば、見渡す限りの景色いともの淋しく、冬枯れ野辺を吹きすさむ風|蕭と聳えし彼峯ならめ、さては此あたりにこそ御墓はあるべけれと、ひそかに心を配る折しも、見る/\千仭の谷底より霧漠し初め、空やゝ暗くなりしばかりなり。
幸田露伴 二日物語 青空文庫
船頭歌 春は世に出る、草木もあるに、わたしゃ枯れ野のきりぎりす。
長谷川伸 瞼の母 二幕六場 青空文庫
けれども彼の恩人に対する絶望の帰依心というものは、いまも歴史の枯れ野原のなかで、懐かしくかんばしい。
ELIZABETH AND ESSEX エリザベスとエセックス 青空文庫
けれども、そこで、四五日まをおいて見ると、なにかしら足りないものがある、――人影のない枯れ野、というのが彼の覘いで、動くものは野茨の枝の鶫一羽だけであった。
山本周五郎 扇野 青空文庫
若きもの、清を学ばば潔きを得て命長し、霊魂も肉体も命長し」 更にそのあとへ一首 ――老いの身の、腕を扼せば骨高く、声も枯れ野のすごきありさま。
大鹿卓 渡良瀬川 青空文庫
作例 · 標準
厳しい冬将軍の到来とともに、先月まで青々としていた草原は一晩で茶褐色の枯れ野へと姿を変えた。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
「わあ、見渡す限りの枯れ野の中に一筋の砂利道が続いていて、なんだか古い映画のワンシーンみたいだね」
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
松尾芭蕉が最期に詠んだという、夢が枯れ野を駆け巡る句を思い浮かべながら、寂寥感の漂う夕暮れの道を歩く。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview