非才
ひさい
名詞
標準
lack of ability
文例 · 用例
何故に彼が、あの文壇の大家芥川龍之介君が、私の如き非才無名の一詩人に對して、特別の好意と友情とを――時としては過分の敬意さへも――寄せられたかといふことは、今にして始めて了解出來たのである。
— 萩原朔太郎 『芥川龍之介の死』 青空文庫
僕の非才は誰よりも僕自身が知つてゐる。
— 人生の最も厳粛であるべき瞬間に、わたくしがもし笑ひの衝動をおさへることができぬとしたら、いつたいどんな罪に問はれるであらう? 『カライ博士の臨終』 青空文庫
窮迫と不如意と、非才と鈍根に、独り泣くこと、しばしばだ。
— 三好十郎 『俳優への手紙』 青空文庫
まづこの紙を對角線に沿うて二つに折つて、それをまた二つに疊んで、かうやつて袋を作つて、それから、こちらの端を折つて、これは翼、こちらの端を折つて、これはくちばし、かういふ工合ひにひつぱつて、ここのちひさい孔からぷつと息を吹きこむのである。
— 太宰治 『陰火』 青空文庫
臺長といふのはもういゝ年輩で、夫婦にちひさい子供が二人ゐた。
— 島三題 『樹木とその葉』 青空文庫
これはちひさい時から好きであつた。
— 野蒜の花 『樹木とその葉』 青空文庫
ぼんやりと机に凭つてをる時、傍見をするのもいやで汗を拭き/\街中を歩いて居る時、まぼろしのやうに私は山深い奥に流れてをるちひさい渓のすがたを瞳の底に、心の底に描き出して何とも云へぬ苦痛を覚ゆるのが一つの癖となつて居る。
— 若山牧水 『渓をおもふ』 青空文庫
ち ちひさい時からあるものは、大きくなつてもある。
— 島崎藤村 『藤村いろは歌留多』 青空文庫
作例 · 標準
「私の非才ゆえに、このような不本意な結果を招いてしまい、深くお詫びします」
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彼は自身の非才を嘆くよりも、地道な努力を重ねることで一流の職人へと成長した。
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リーダーの重責を任されたものの、非才を自覚している彼は丁重に辞退を申し出た。
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