鳥もち
とりもち
名詞
標準
birdlime
文例 · 用例
小鳥が鳥もちからはなれようとするように、若者は手足をばたばたやって努力した。
— 新美南吉 『おしどり』 青空文庫
その頃よく乞食が、竹の先に鳥もちをつけたのを持つて歩いて、店頭に積んである軽い品物、例へば歯磨粉の袋だとか、落し紙の束だとかを掻つ浚つて行くといふことであつた。
— 加能作次郎 『世の中へ』 青空文庫
「若いお方でございます」侍女の玉章は笑いながら、「大変な美男でございます」「若くて美男、それはそれは」鳰鳥もちょっと微笑したが、「それにご名門だということだね」「そんなお噂でございます」「若くて美男でご名門なら、女子にとっては何よりの餌食、どんなにご本人が固くても、女の方で黙ってはいない。
— 国枝史郎 『蔦葛木曽棧』 青空文庫
鳥もちへ匂ひ袋をブラ下げたやうな女で、傍へ寄られると、八五郎でもあまり氣味がよくありません。
— 櫛の文字 『錢形平次捕物控』 青空文庫
宜い加減にしないか」「鳥もちで釣る術もありますよ、――本當に焦れつたいね」「焦れつたいのは俺の方だよ、――最初から無い小判が、盜まれつこないぢやないか」「何んだとえ、親分」 爭ひは次第に眞劍になつて行くばかりです。
— お秀の父 『錢形平次捕物控』 青空文庫
いい加減にしないか」「鳥もちで釣る術もありますよ、――本当に焦れったいね」「焦れったいのは俺の方だよ、――最初からない小判が、盗まれっこないじゃないか」「なんだとえ、親分」 争いは次第に真剣になって行くばかりです。
— お秀の父 『銭形平次捕物控』 青空文庫
まったくその土地では、猟師たちが彼らの面前でたくさんの紐を結んで靴をはいて見せたり、妙な輪差を頭にまきつけて見せたり、鳥もちを眼になすりこむ真似をして見せたりするようになった。
— ESSAIS DE MONTAIGNE 『モンテーニュ随想録』 青空文庫
それにしても、片足をあげれば、その片足に、他の足を挙げれば、その足に、とりもちのようにくっついて来て人を窮地に陥れて喜ぶような夫人の性癖を、今更のように、憎々しく感ぜずにはいられなかった。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
作例 · 標準
昔の子供たちは、竹竿の先に鳥もちを塗ってメジロなどを捕まえて遊んだものだ。
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うっかり鳥もちを触ってしまったら、ベタベタしてなかなか取れなくて困ったよ。
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害獣駆除のために強力な鳥もちを仕掛けたが、関係ない虫まで捕まってしまった。
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