幻辞.com

恩師

おんし
名詞頻度ランク #16348 · 青空 248
1
標準
teacher (to whom one owes a debt of gratitude)
文例 · 用例
彼はこの時期に於いて、二、三の日本の醫學生から意地惡をされたのも事實でありますが、また一方に於いては、それを償つてあまりある程の、得がたい日本の良友と恩師を得ました。
太宰治 「惜別」の意圖 青空文庫
喜多六平太氏の葵上を見て、怨霊ものとしての凄絶さに圧倒された体験のある筆者は、恩師六平太師をただ葵上と道成寺を舞うために生まれて来た人である。
夢野久作 道成寺不見記 青空文庫
▲然るにその後久弥はその金を費い果したものか、昨夜突然高林家に忍び入って恩師を縊り殺してその臍繰りと名器の鼓を奪って逃げた。
夢野久作 あやかしの鼓 青空文庫
▲彼は数日前から高林家の門前に乞食|体を装うて来て様子を伺い、恩師高林弥九郎氏が何かの必要のため貯金全部を引き出して来たのを見済ましてこの兇行に及んだものらしく、三年前の事件と共に実に巧妙周到且つ迅速を極めたものである。
夢野久作 あやかしの鼓 青空文庫
とにかくあすの会見の次第に依っては、僕の生涯の恩師が確定されるかも知れないのだ。
太宰治 正義と微笑 青空文庫
才兵衛はおろかにもそれを自身の出世と考え、わしの今日あるは摩利支天のお恵みもさる事ながら、第一は恩師鰐口様のおかげ、めったに鰐口様のほうへは足を向けて寝られぬ、などと言うものだから、鰐口は町内の者に合わす顔が無く、いたたまらず、ついに出家しなければならなくなった。
太宰治 新釈諸国噺 青空文庫
さすがに商売柄、私のあんな不得要領の答弁をたくみに取捨して、かなり面白い読物にまとめている手腕には感心したが、けれども、そこに出ている周さんも、また恩師の藤野先生も、また私も、まるで私には他人のように思われた。
太宰治 惜別 青空文庫
私の事など、どんなに書かれたって何でも無いけれども、恩師の藤野先生や周さんが、私の胸底の画像とまるで違って書かれているので読んだ時には、かなりの苦痛を感じた。
太宰治 惜別 青空文庫