幽微
ゆうび
形容動詞
標準
dim
文例 · 用例
此皆棋家の幽微、知らざる可からざる也。
— 幸田露伴 『囲碁雑考』 青空文庫
冴ゆる氣になれば、氣象玄妙、神理幽微、予輩たゞ教を外に受けて證を内に全うせざる者は、兌を塞ぎ坤に居る可きのみであるから姑く擱きて言はぬ。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
水の天に接する處には、猶エズヰオの山の雄々しき姿見えて、立昇る烟の色は淡き藍色を成し、そのさま清明にして而も幽微に、譬へば霞を以て顏料となし、かゞやく空の面に畫ける如し。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
冴える気になれば気象玄妙(気性が奥深く優れ)神理幽微(真理、幽かで微妙)、我等ただ教を外に受けて教を体得できない者は、悦びを塞ぐ迷いの境地にいるべきであるから此処では言わない。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
『手に筆硯を親しむの余、時有りて遊戯三昧し、歳月遙永にして頗る幽微を探る、妙悟は多言に在らず善学は還り規矩に従ふ』と王維が述べたが、大智氏の仕事ぶりは歳月遙永であり、四十にしてではなく六十にして不惑であらう。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
蓋し研究の興味は常に幽微を闡明する所に存するのであるから文學に就ても屡古典文學若しくは古語の近世文學が研究の對象となり、史學に於ても俗耳に遠い國土や時代のみが專門家の研究題目となることが多い。
— 桑木嚴翼 『哲學と哲學史』 青空文庫
彼は幽微を聴くの聡と未前を観るの明とに於ては入道相国に譲り、所謂佚道を以て民を使ふ、労すと雖も怨みず、生道を以て民を殺す、死すと雖も怨みざる、治国平天下の打算的手腕に於ては源兵衛佐に譲る。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
」といふが如き、幽微なる感情のかげをたどりて、ほのかに神秘のにほひの薫ずるなど、かゝるゆかしき思想の、今にしてわが抒情詩を化育せば、その生ひさきの美しかるべきは期して俟つべきなり。
— 蒲原有明 『抒情詩に就て』 青空文庫
作例 · 標準
幽微な光が差し込む深い森の中を、私たちは慎重に進んだ。
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彼の言葉の端々には、幽微な皮肉が込められているように感じられた。
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その哲学書は、人間の存在の幽微な側面に深く切り込んでいる。
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