筏
いかだ異読 イカダ
名詞頻度ランク #29851 · 青空 884 例
標準
raft
文例 · 用例
石から石の上を飛びめぐる鶺鴒と筋交ひに、舟は両崖の迫つた間の急湍を、櫂を休めて悠々と乗つ切る、川には筏に組む材木が漂ひながら岩に堰かれてゐる、王子製紙会社の紙の原料で、中部の支社で、製するのだといふ。
— 小島烏水 『天竜川』 青空文庫
また仁明天皇の御代に僧|真済が唐に渡る航海中に船が難破し、やっと筏に駕して漂流二十三日、同乗者三十余人ことごとく餓死し真済と弟子の真然とたった二人だけ助かったという記事がある。
— 寺田寅彦 『颱風雑俎』 青空文庫
私は寒いとも思わないのに岸に繋いである筏の傍には焚火が煙りを立てていた。
— 岡本かの子 『桃のある風景』 青空文庫
草の生えた石垣の下、さっきの救助区域の赤い旗の下には筏もちょうど来ていました。
— 宮沢賢治 『イギリス海岸』 青空文庫
救助|区域はずうっと下流の筏のところなのですが、私たちがこの気もちよいイギリス海岸に来るのを止めるわけにもいかず、時々|別の用のあるふりをして来て見ていてくれたのです。
— 宮沢賢治 『イギリス海岸』 青空文庫
驚いて、じっと見れば、お柳が投げた巻煙草のそれではなく、靄か、霧か、朦朧とした、灰色の溜池に、色も稍濃く、筏が見えて、天窓の円い小な形が一個乗って蹲んで居たが、煙管を啣えたろうと思われる、火の光が、ぽッちり。
— 泉鏡花 『木精(三尺角拾遺)』 青空文庫
鋸は又動いて、(左様だ、今頃は弥六親仁がいつもの通、筏を流して来て、あの、船の傍を漕いで通りすがりに、父上に声をかけてくれる時分だ、) と思わず振向いて池の方、うしろの水を見返った。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
溜池の真中あたりを、頬冠した、色のあせた半被を着た、脊の低い親仁が、腰を曲げ、足を突張って、長い棹を繰って、画の如く漕いで来る、筏は恰も人を乗せて、油の上を辷るよう。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
作例 · 標準
職人が丸太を藤の蔓で固く縛り上げ、伝統的な川下りのための筏を組み上げた。
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救命筏に乗り移った乗組員たちは、救助隊の到着を信じて過酷な漂流に耐えた。
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志摩半島の入り江には、英虞湾特有の真珠養殖筏が幾筋も並び、美しい景観を作っている。
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「危ないから、そんな手製の筏で沖まで出ちゃだめだよ!」
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標準
forearm guard (made of thin metal plates)
作例 · 標準
籠手の中ほどに長方形の鉄板を並べて縫い付けた「筏」は、前腕部を刃から守る要となる。
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激しい実戦を物語るかのように、その籠手の筏には数条の深い刀傷が刻まれていた。
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「ううむ、この筏の配置を見る限り、かなり位の高い武士が特注した品に違いない」
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機動性を重視するため、鉄の代わりに硬い練革を用いた筏を布地に綴じ合わせる。
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標準
skewered baby-eel kabayaki
作例 · 標準
「お、今日は筏(いかだ)があるのか」と、品書きを見た常連客が嬉しそうに声を弾ませた。
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筏は小ぶりの鰻を三、四匹並べて串に刺したもので、その姿が川を流れる筏に似ていることに由来する。
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大ぶりの鰻も食べ応えがあるが、小鰻を筏にして焼き上げた際の繊細な身の柔らかさは格別だ。
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「筏なら骨も全く気になりませんよ」という職人の言葉通り、口の中で解けるような食感を楽しんだ。
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