浮き木
うきぎ
名詞
標準
文例 · 用例
かかるほどに車体は一上一下と動揺して、あるいは頓挫し、あるいは傾斜し、ただこれ風の落ち葉を捲き、早瀬の浮き木を弄ぶに異ならず。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
明石は、いくかへり行きかふ秋を過ごしつつ浮き木に乗りてわれ帰るらん と言っていた。
— 松風 『源氏物語』 青空文庫
もの哀れなふうに心のなっていた時であったから、書く気になったものか、ほんの紙の端に、こころこそ浮き世の岸を離るれど行くへも知らぬあまの浮き木ぞ と例の手習い書きにした。
— 手習 『源氏物語』 青空文庫
あるいはと、折竹の命にしたがった二人が危なげに浮き木をわたり、最終点の「五本の大蕨」へきた。
— 水棲人 『人外魔境』 青空文庫
と、彼のからだがスイと浮き木を離れ、ずぶりと泥にはまったかと思うと、たちまち見えなくなった。
— 水棲人 『人外魔境』 青空文庫