丙種
へいしゅ
名詞名詞-の形容詞
標準
third grade
文例 · 用例
丙種の科学者になると、かえってこうした毛色の変わった問題に好奇的興味を感じ、そうして、人のまだ手を着けない題材の中に何かしら新しい大きな発見の可能性を予想していろいろ想像をめぐらし、何かしら独創的な研究の端緒をその中に物色しようとする。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
極度の近視眼のため、丙種でした、恥ずかしい気がします、と私の家へ遊びに来て報告した。
— 太宰治 『律子と貞子』 青空文庫
三浦君は、ことしの十二月、大学を卒業して、すぐに故郷へ帰り徴兵検査を受けたが、極度の近視眼のために、不覚にも丙種であった。
— 太宰治 『律子と貞子』 青空文庫
丙種で、三浦君は少からず腐っていた矢先でもあったし、気晴しに下吉田のその遠縁の旅館に、遊びに行こうと思い立った。
— 太宰治 『律子と貞子』 青空文庫
いやなひと、にやにや笑いなんかしてさ、知っていますよ、節ちゃんさ、兄ちゃんにはね、あたしと節ちゃんと二人の女性しか無いのさ、なにせ丙種だから、どこへ行ったって、もてやしませんよ、そうでしょう?
— 太宰治 『律子と貞子』 青空文庫
近眼が強い為に、丙種だったのである。
— 太宰治 『正義と微笑』 青空文庫
その原稿に対しての、私の期待が大きすぎるのかも知れないが、私は戦線に、私たち丙種のものには、それこそ逆立ちしたって思いつかない全然新らしい感動と思索が在るのではないかと思っているのだ。
— ――ひそひそ聞える。なんだか聞える。 『鴎』 青空文庫
徴兵官はそれきり黙ってしまったが、やがて下を向いたまま、丙種と呟いた。
— 織田作之助 『髪』 青空文庫
作例 · 標準
徴兵検査の結果が丙種合格だったため、彼は前線ではなく後方の軍需工場で働くことになった。
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昔の危険物取扱者の資格制度には、取り扱える範囲が限定された丙種という区分が存在した。
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祖父は自身の健康状態により兵役を免除されたが、丙種という判定に複雑な思いを抱いていたそうだ。
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