耳殻
じかく
名詞
標準
auricle
文例 · 用例
膿が、いまにも耳殻の外に流れ出ようとしていました。
— 太宰治 『人間失格』 青空文庫
それを、鎖でも捲くように、耳殻に三廻ほど巻いて引掛けている。
— ――ミクロネシヤ巡島記抄―― 『環礁』 青空文庫
他人にころされるうーと叫んだ声がまだ耳殻にこびりついていた。
— 北條民雄 『いのちの初夜』 青空文庫
このことがあつてから間もなく療舎生活を成瀬は始めたのであるが、夜になつて床に入る度にその手足をばたばたさせた様が眼先にちらつき、ククックククと鳴つた咽喉の音などが耳殻の底に聴え出してならなかつた。
— 北條民雄 『癩を病む青年達』 青空文庫
あの水々しい頭髪、秀でた額、凛々しい眉、涼しそうなる眼、形のいい鼻、濡れたような赤い唇、豊な頬、魅力のある耳殻――そういうものをそっくりそのまま備えた別の男があっていいものだろうか。
— 海野十三 『ヒルミ夫人の冷蔵鞄』 青空文庫
たとえば耳殻を自由に動かしうる人はほとんどないにもかかわらず、たれにも耳殻を動かすべき数個の筋肉がある。
— 丘浅次郎 『人道の正体』 青空文庫
たとえば成人の頭骨の側面には耳殻を動かすべき筋肉がいくつもあるが、何故かかる不用の筋肉がここにあるかということはその筋肉のみを調べたのではとうていわからぬ。
— 丘浅次郎 『生物学的の見方』 青空文庫
他の動物と比較し、他の獣類では実際この筋肉が働いて耳殻を響きのくる方角に向け得ることを知れば、これは昔人間がまだ人間とならなかったころの先祖が実際動かしていたもので、遺伝によって今日までも形だけを存しているものとして、初めてその意味が明らかになる。
— 丘浅次郎 『生物学的の見方』 青空文庫
作例 · 標準
耳殻の形は人によって様々だ。
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寒さで耳殻が赤くなっている。
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彼は耳殻に小さなピアスをしていた。
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