鮮緑
せんりょく
名詞
標準
bright green
文例 · 用例
私は鮮緑といふやうな明るい感じがすきだから、百姓風のぢみくさい気分は陰気でいやだ。
— 萩原朔太郎 『石段上りの街』 青空文庫
萠え騰る葦牙の 鮮緑の神よ。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
窓から見てゐると裏の小竹林には鮮緑色の日光が光りそよいでゐる。
— 北原白秋 『雀の卵』 青空文庫
私たちは一旦着換を済ますと、しばらくは右舷へ集って、応接に遑もない鮮緑色の海岸線を物珍らしく楽しんでいたが、一人減り二人減りすると、私もまた左舷の自分たちの甲板へ還って来た。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
雫を含んだ鮮緑の広々とした牧草の平面を、また散在した収穫舎、堆肥舎、衝舎、農具舎、その急勾配の角屋根を。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
幸福な栗の若木はこの時銀のギザギザをつけた鮮緑の若葉を一斉に萌え立たせた。
— 愛の詩集のはじめに 『愛の詩集』 青空文庫
ある高貴な魚族は、美しい縞のある鮮緑の藻の蔭で、竪琴をかき鳴らしながら、宇宙の音楽的調和を讃えておった。
— 中島敦 『悟浄出世』 青空文庫
」 その間も、師の蒲衣子は一言も口をきかず、鮮緑の孔雀石を一つ掌にのせて、深い歓びを湛えた穏やかな眼差で、じっとそれを見つめていた。
— 中島敦 『悟浄出世』 青空文庫