点綴
てんてい異読 てんてつ
名詞動詞-サ変動詞-他動詞動詞-自動詞
標準
interspersion
文例 · 用例
山頂近く、紺青と紫とに染められた岩の割目を綴る僅の紅葉はもう真紅に色づいてゐるが、少し下がつた水準では未だ漸く色づき初めた程であり、ずつと下の方は唯深浅さまざまの緑に染分けられ、ほんの処々に何かの黄葉を点綴してゐるだけである。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
山頂近く、紺青と紫とに染められた岩の割目を綴るわずかの紅葉はもう真紅に色づいているが、少し下がった水準ではまだようやく色づき初めたほどであり、ずっと下の方はただ深浅さまざまの緑に染め分けられ、ほんのところどころに何かの黄葉を点綴しているだけである。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
到る処に穂芒が銀燭のごとく灯ってこの天然の画廊を点綴していた。
— 寺田寅彦 『異質触媒作用』 青空文庫
冬初めに偶然ちょっと帰宅したときに、もうほとんど散ってしまったあとに、わずかに散り残って暗紅色に縮み上がった紅葉が、庭の木立ちを点綴しているのを見て、それでもやっぱり美しいと思ったことがあった。
— 寺田寅彦 『庭の追憶』 青空文庫
僕はかつてこういうことがある、家弟をつれて多摩川のほうへ遠足したときに、一二里行き、また半里行きて家並があり、また家並に離れ、また家並に出て、人や動物に接し、また草木ばかりになる、この変化のあるのでところどころに生活を点綴している趣味のおもしろいことを感じて話したことがあった。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
「月」は毎句にあり、「ガラス戸」が六、「鳥かごの屋根」と「森」と「ランプ」が各二あるが、そのほかにもいろいろの景物が点綴され、ほととぎすや白雲や汽車やブリキや紙や杉木立ちやそういうものの実感が少しずつ印象され、また動作や感覚の上でもだいぶ変化が見えている。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
その当時の環境に自然な流行の姿をえらんだ句の点綴さるることを望んだのである。
— 寺田寅彦 『俳諧の本質的概論』 青空文庫
おなじ仕組の同じ獅子の、唯一つには留まらで、主立つたる町々より一つづつ、すべて十五、六頭|※り出だし候が、群集のなかを処々横断し、点綴して、白き地に牡丹の花、人を蔽ひて見え候。
— 泉鏡花 『凱旋祭』 青空文庫
作例 · 標準
広大な草原に、色とりどりの花々が点綴している風景は息をのむほど美しい。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼の小説は、深刻なテーマの中にユーモアが点綴されており、読者を飽きさせない。
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彼女の描く水彩画は、細やかなタッチで自然の要素が点綴され、独特の世界観を作り出している。
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