懸絶
けんぜつ
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
great difference
文例 · 用例
是の如きの人有つて、來者の爲に路を開くのであると論ずれば、論じ得られないのでは無いが、それは超人的の論議であつて、實際の社會とは懸絶して居るのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
政治と懸絶したる宗教に向つて精神の自由を求むるは、国民が政治を離るゝの徴なり。
— 北村透谷 『明治文学管見』 青空文庫
厭世主義を奉ずる者に至りては、其造れる天地の実世界と懸絶すること甚だ遠しと云ふ可く、婚姻によりて実世界に擒せられたるが為にわが理想の小天地は益狭窄なるが如きを覚えて、最初には理想の牙城として恋愛したる者が、後には忌はしき愛縛となりて我身を制抑するが如く感ずるなり。
— 北村透谷 『厭世詩家と女性』 青空文庫
顔を赧らめ、しばらく孔子の前に突立ったまま何か考えている様子だったが、急に豚の場違いであることを感じ、己と余りにも懸絶した相手の大きさに圧倒されていたのである。
— 中島敦 『弟子』 青空文庫
熊野で、他所と懸絶した地点の小家の牝猫が、近所に一疋も牡なきに孕むを、これは交会の結果でなく、箒で撫でれば牡なしに子を儲けるなど信じいる人を見た。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
実は人に取ってこそ他所と懸絶なれ、偶を求む牝猫は其式の崖や渓を何とも思わず一心に走り廻って、牡猫の情を受け返るを、知らぬは亭主ばかりなりで、猫を木の股から生まるるごとく想いいたのだ。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
記憶 もしも一人の男がこの世から懸絶したところに、うら若い妻をつれて、そこで夢のやうな暮しをつづけたとしたら、男の魂のなかにたち還つてくるのは、恐らく幼ない日の記憶ばかりだらう。
— 原民喜 『画集』 青空文庫
すべてが懸絶れていた。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
作例 · 標準
両者の実力には懸絶があり、勝負は明らかだった。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
貧富の懸絶が社会問題として深刻化している。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼らの見解は懸絶しており、合意に至るのは困難だろう。
幻辭AI · gemini-2.5-flash