享楽
きょうらく
名詞動詞-サ変動詞-他動詞頻度ランク #38590 · 青空 1131 例
標準
enjoyment
文例 · 用例
要するに私の言ひたいことは、詩歌は理念を持つといふだけでは十分でない、その理念を蕩揺させてみるべきだといふこと、謂はば理念の余剰価値に迄到達すべきだといふこと、そこに於てはじめて詩歌は享楽されるものたるのみならず、意欲されるものとなるといふことである。
— 中原中也 『新短歌に就いて』 青空文庫
従つてそれは文学作品を享楽したこととはなつても、文学を了得することとはならない。
— 中原中也 『撫でられた象』 青空文庫
彼等の愛人同士は、周囲に多くの人々が住んでる環境に居て、しかも無人島に居る二人だけの会話を会話し、二人だけの生活を自由に享楽していたのであった。
— 室生犀星と佐藤春夫の二詩友を偲びつつ 『小泉八雲の家庭生活』 青空文庫
敗北に享楽したことがなかったか。
— 太宰治 『緒方氏を殺した者』 青空文庫
智的享楽性に乏しくされた。
— 中原中也 『夭折した富永』 青空文庫
すべて人はその第一義的な仕事に於て、思想と情熱の全意力を傾注し、第二義的な仕事即ち余技に於ては、単に趣味性のみを抽象的に遊離して享楽する。
— 俳人としての芥川龍之介と室生犀星 『小説家の俳句』 青空文庫
室生氏の場合も亦これと同じく、彼の句作の態度には、趣味性の遊離した享楽(ヂレツタンチズム)が多分にある。
— 俳人としての芥川龍之介と室生犀星 『小説家の俳句』 青空文庫
だがそれにも拘らず、彼はその趣味性の享楽を生活化し、ヂレツタンチズムを肉体化することによつて、不思議な個性的芸術を創造するところの、日本茶道精神の奥義を知つてる。
— 俳人としての芥川龍之介と室生犀星 『小説家の俳句』 青空文庫