沈香
じんこう異読 じんこ
名詞
標準
agarwood
文例 · 用例
それのみか然様いう恐ろしいところではあるが、しかし沈香を産するの地に流された因縁で、天香伝一篇を著わして、恵を後人に貽った。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
曰く、丁晋公臨終前半月、已に食はず、但香を焚いて危坐し、黙して仏経を誦す、沈香の煎湯を以て時々少許を呷る、神識乱れず、衣冠を正し、奄然として化し去ると。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
沈香も屁もたきもひりもしないでたゞ現はれるだけらしいが、是も其家のヌシの傳を失した者だらう。
— 南方熊楠 『人柱の話』 青空文庫
唐来とおぼしき金具造りの短檠にはあかあかとあかりがとぼされ、座にはきんらんのおしとねが二枚、蒔絵模様のけっこうやかなおタバコ盆には、馥郁として沈香入りの練り炭が小笠原流にほどよくいけられ、今は、ただもうそのお来客と城主伊豆守のご入来を待つばかりでした。
— 血染めの手形 『右門捕物帖』 青空文庫
依田学海先生国民之友の附録を批して曰く、「舞姫」は残刻に終り、「拈華微笑」は失望に終り、「破魔弓」は流血に終り、「酔沈香」は嘆息に終る。
— 石橋忍月 『舞姫』 青空文庫
蘭奢待といへば、むかし西蕃から渡来した黄熟香を、時の帝聖武が蘭奢待の三字に寺の名を入れて、その儘東大寺の宝蔵に納められた稀代の沈香で、正倉院の目録によると、重量二貫五百目、長さ五尺二寸、本口周り三尺九寸、本口|直径一尺四寸、末口周り一尺五寸、末口|直径七寸、といふ事だ。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫
日本で云ふ伽羅の木が中国では沈香といふのだと知つたのも加野に教へられたからである。
— 林芙美子 『浮雲』 青空文庫
祖母が沈香をもつてゐたのと、指をやけどしたりすると、チチンカンプンと口で吹きながらいつたのとを、ごつちやにして、なんでも、 沈香御祈祷、チチンカンプン、チチンカンプンとごまかしたやうだつた。
— 長谷川時雨 『お灸』 青空文庫
作例 · 標準
高価な香木である沈香(じんこう)は、その独特の芳香で知られている。
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このお香には、厳選された沈香が使用されており、深いリラックス効果をもたらす。
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古くから仏教儀式や茶道で用いられてきた沈香の香りは、心を落ち着かせる。
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標準
aquilaria tree
作例 · 標準
沈香(じんこう)は、ジンチョウゲ科の植物であるジンコウ(Aquilaria agallocha)に由来する。
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独特の香りを放つ沈香の木は、病気や昆虫の攻撃によって樹脂を生成する。
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熱帯アジアに自生する沈香の木は、その樹脂が香料や薬として珍重されている。
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ウィキペディア
沈香(じんこう、英語:agarwood、agilawood)は、ジンチョウゲ科のアクイラリア属やギリノプス属の樹木において木部に傷害や病害が生じた際の防御応答として生成される樹脂がその内部に沈着したもの。香木として利用されるものの一つである。なお、沈香という名の特定の木が存在するわけではなく、その原木のすべてが香木の原料となるわけではない。
出典: 沈香 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0