慕情
ぼじょう
名詞
標準
longing
文例 · 用例
我々がわが上州に、尽きぬ愛敬と慕情を捧げると同じに越後の人は越後に、信州の人は信州に、紀州の人は紀州に、それぞれの土に血の脈を感じているのである。
— 佐藤垢石 『わが童心』 青空文庫
恋愛慕情のたてぬきにからまれて身うごきもとれぬとは!
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
云々」 尽きぬ恋しさと、慕情をこめて書かれたこの手紙の最後には、一首の歌がしるしてあった。
— 第十巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫
澄み渡った月を眺めながらも、思いはたちまち故郷の空、都の空、恋しい人への慕情となるのも無理のないことであった。
— 第十巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫
――一つ一つの思い出が、ある事ない事、ぼうっとうかんできて、少将のやるせない慕情を一層激しくかきたてるのであった。
— 第三巻 『現代語訳 平家物語』 青空文庫
彼はこの何年ものあいだ密かに抱いていたテリーザへの慕情から邪悪をなしたのだと思い込むようになっていた。
— O. H. ダンバー O. H. Dunbar 『感覚の殻』 青空文庫
久美子にたいする控え目な慕情が、猿沢の出現以来、しゃにむにといった具合の熾烈な情熱に変化したのは、蟹江にとっても意外なほどでした。
— 梅崎春生 『Sの背中』 青空文庫
マンへの慕情が、いささか、常軌を逸するほどであっただけに、マンを独占している男に対しては、歯ぎしりしたいほどの、嫉妬と憎悪の思いが湧く。
— 火野葦平 『花と龍』 青空文庫
作例 · 標準
遠く離れた故郷の恋人を思い、ひとり夜空を見上げては慕情を募らせている。
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映画のラストシーンで流れる切ないメロディが、主人公の慕情を際立たせていた。
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年月が過ぎても、亡き妻への慕情が消えることは決してない。
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